FAKTORY 2024

変わらないでいる事の難しさは、変わり続ける事の難しさである。人間の感覚とは不思議なもので外から訪れてみると、Los Angelesはいつでも変わらない空気を味合わせてくれるかに思える。ところが実際には時流や時世に合わせて街は変化し続け、景色も仕組みも人も違った顔を覗かせてくれるだろう。では、安心感にも似た”いつまでも変わらない”と感じてしまう要素は何だろうか?アーティストのKOMYが主催する「FAKTORY」には、その答が存在している事を感じさせてくれる。

アートとクラフトの境界線は常に曖昧だと思うが、ART WALKと言うイベントで見せる「FAKTORY」の展示は境界線すら思わせない。物創りは自らの手で行うクラフト自体がアートであり、アートとは物創りがベースに存在するから成り立つ事をKOMYは30年に渡ってLos Angelesで証明し続けている。  変わらずに続いている様で、続ける為に変わり続ける姿はビジネスだけを考えていたら滑稽に映るのかもしれない。しかし、「やりたい事をやり続ける」そんなシンプルでディープな楽しみをビジネスでは悲しいかな継続させられないのも確かだ。

街は変わり人は流れ時代は移っても、変わらずに存在できる事の強さ。利益の為に乗換えと言う変化を繰り返すビジネスとは違って、アートやクラフトが尊ばれるのは変わらずにいる為の進化と言う変化を繰り返し続ける日々が物創りに映し出されるからだろう。

 

人が動き続けるのに睡眠と食事が必要である様に、毎日の暮らしを行うには住居が必要になる。しかし、それだけで目紛しい世の中をタフに生きていけるだろうか?

新しい何かを見つける為の刺激や、自分らしくある為のスタイル。何か行動を起こす為には心に響く燃料が必要だ。音楽やアート、嗜好品やファッション、誰かとの時間やスポーツ。そして、旅とクリエイティブ。
物を創るという行動、その為に必要とされる刺激を表現する事で、誰かが行動する為の燃料になる様に、クリエイティブの現場をフォーカスし、そこに携わる様々な事象や場所・人達を幅広くお伝えしていきます。