JOHNNY BUSINESS SKULL RING by TOMOKI TAKACHO

切っ掛けや始まりは何でも無い思い付きだったりするのが常ではある。特に物創りの場合は言葉を重ねれば幾らでも大袈裟に演出可能でも、その起点は何て事の無い思い付きや気紛れでしかない事の方が多い。そして、その思い付きや気紛れこそが物創りには最も重要でもある。

ブランドを掲げて活動していると、その場のノリや盛り上がりを具現化する事が難しくなってくるのは業種に関わらずだろう。ファッションの世界となれば、それが例え個人で活動しているブランドであっても“事を構える”体制で臨む必要性が出てきてしまう。タイミングや費用対効果、コストや売上げに他からの見え方を気にし出したら、思い付きもノリも盛り上がりもシステマティックなブランディングの中に埋もれていく。

「JOHNNY BUSINESS」を主催するJOHNNYと高蝶の付き合いは、長く浅く近からず遠からずと良く言えば適度な距離感であり悪く言えばファッション業界でアリガチな付き合いでもあったが、そんな中でも共通するポイントとして“ノリが合えば動ける”部分だろうし、システマティックなブランディングに「NO」を叩き付けて活動している部分だろう。

それだけに、ちょっとした会話のノリからスカルリングを高蝶が制作する流れになり、Jastin DavisやF.A.LそしてLoud Style Designのスカルが好きだったJOHNNYからの「正統派で小指に合う様なスカルリング」と言うリクエストは盛り上がりが消えるよりも早く具現化された。

ブランド同士のコラボレーションとして事を構えて臨むよりも、「JOHNNYが欲しいなら彫るよ」ぐらいのノリを活かして高蝶が制作したスカルリングは、小指で収め易いよりも小指で主張するバランスとサイジングとなっていて、フルフェイスのスカルが指の上で構える様が特徴的。リングとして指に着けるよりもスカルが指に着いている感覚になるフォルムは独特な表情と相俟って、1点だけ身に着けても主張を怠る事は無いだろう。

道端で互いにタバコ片手で無駄話や馬鹿話をしている様な感覚で何か物を創り出す。気が合えば良くなるしノリが合えばカタチになる。タイミングやコストは重要じゃない、大袈裟に演出するよりも思い付きがそのままリリースされる様な楽しみ。ブランドと言うだけでシステマティックになってしまう事の多い現代に対して、反抗を楽しむアティテュードとしてスカルリングを選んでみて欲しい。

 

JOHNNY BUSINESS
https://johnnybusiness.jp

 

 

 

 

人が動き続けるのに睡眠と食事が必要である様に、毎日の暮らしを行うには住居が必要になる。しかし、それだけで目紛しい世の中をタフに生きていけるだろうか?

新しい何かを見つける為の刺激や、自分らしくある為のスタイル。何か行動を起こす為には心に響く燃料が必要だ。音楽やアート、嗜好品やファッション、誰かとの時間やスポーツ。そして、旅とクリエイティブ。
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