GLAM SCALE in SILVER GEEKS Event Report

“偏り”と言う言葉を一概に良い意味で使う事は出来ないが、そんな“偏り”の中でも良い意味で更にコアなブランドを集めたSHOPとして、シルバーアクセサリー業界に新風を送り込み続ける「SILVER GEEKS」だが、“偏りも此処に極まれり”な偏屈狂「GLAM SCALE」のイベントが行われた。

一時期は“シルバーアクセサリー業界・第5世代のリーダー”とも呼ばれた日山聖也は、(実際には第4.5世代というぐらいの中途半端なブランド歴だが)現在は出身地である岩手県で山ごもりの様に制作に勤しんで日々の研鑽を積み重ねていると聞く。先ずはそんな「GLAM SCALE」のレギュラーアイテムと新作をご覧頂こう。

日山がベースとして自らのスタイルに取り込んでいるのは“サイバーパンク・カルチャー”だが、それはあくまでもベースとしてのカルチャーであって、ゴシックやサタニズムなモチーフが、良く言えば多彩なデザイン性で存在するし、悪く言えば“とっ散らかった引き出し”の様にリリースされる。

この日行われたイベントは、日山らしい新作を携えてのリリースプロモーションとワンメイクを披露するメイキングを主軸にした、ライブで制作を行うクリエイターのイベントとしては、ど真ん中のセオリーとなった形式だったが、そこにはリーダーを飛び越えて“スター・日山”とも呼ばれる男ならではの余裕と甘い香りが溢れていた。

・・・アンパンですね。

・・・・・やっぱり、アンパンですね。

・・・・・・どう見ても、アンパンですね。

・・・・・・・・・アンパン食べながら作業してますね。流石は“スター・日山”さん。

こうしたエンターテナーとしての余裕が、偏屈でありながらも「GLAM SCALE」というブランドのイベントに参加したくなる理由だろうか?シルバーアクセサリーのイベントで感じる緊張感とは別物の、馴染みの居酒屋に古い常連さんが陣取って盛り上がるかの様な、この不可思議な空気感は何だろう?コレが、スターの為せる業というヤツだろうか?

如何にもなセオリーを踏みながら独自の味わいを見せてくれるのはクリエイターの存在故だが、この日並んでいたワンメイクもまた「GLAM SCALE」らしく、独自の味わいと多彩なモチーフを纏め上げた物となっていて、アグレッシブさと偏屈さの混じり合いが魅力を発揮していた。

恒例の、と言っても差し障りが無いスパンで開催される「SILVER GEEKS」でのイベントだが、いつ参加してみてもコアでアットホームと言う二律背反の不思議な空気感で行われ、特に「GLAM SCALE」日山聖也のイベントでは緩さと共に硬質なアイテムを楽しむ事が出来るだろう。次にリーダーが、いや“スター・日山”が山ごもりから下りて来た時は、是非とも甘味を持って参加してみてはどうだろうか?

GLAM SCALE http://glam-scale.com/

取材協力:SILVER GEEKS https://www.stfreak.com/geeks/

 

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