F.A.L Tour Event Round:13 in Gallery Venom Glow

現在のシルバーアクセサリー業界で行われるイベント。取り分けライブクリエイションを主軸とするイベントのセオリーが、きっちりとシステマイズされたのは「F.A.L」のツアーによってだというのは周知の事実だろう。

カスタマーがピースやストーンをセレクトしてのオーダーを可能にし、エングレーブのルールやワンメイクによる表現や新作のリリースとプロモーション。シルバーアクセサリーのイベントでそれまでに新たな可能性として存在はしていたが散乱していた手法やスタイルを見事に統合しシステマイズしたのは、シルバーアクセサリー業界の第四世代として頭角を現し始めた頃の山本義幸が行った「F.A.L」ツアーによってだ。山本義幸の為した事は言わば原石を磨き上げて宝石に変えた事であり、後進へとセオリーを表してきた部分でもある。

考慮と研鑽を積みながらラウンドナンバーで示されている通り回数を重ねてきた「F.A.L」のツアーは13回目を迎え、シルバーアクセサリー業界で他を見回してみても類を見ない程にビルドアップされた、このブランドならではのセオリーが存在する事は、イベントに参加してみれば一目瞭然だ。

セレクトするのに迷ってしまう程にズラリと並べられたカスタムピースとストーン。新作とワンメイクは「F.A.L」の古くからのカスタマーであっても期待を裏切られないアイテム数だろう。2DAYSを予定していた「Gallery Venom Glow」でのツアーイベントだったが、初日を悪天候により中止としていた事もあってか、1DAYでカスタムオーダーに応えなければならないイベントコンディションであっても、落ち着き払った面持ちでクリエイターの山本義幸は辣腕を振るう。ツアーのラウンド数が示している通り、積み重ねて来たイベントのヒストリーがその手に宿っているかの様だ。

同じカスタムピースやストーンを並べ、同じレギュラーアイテムをベースにし、何度も同じ空間でイベントを行ったとしても、同じ時間は訪れないし同じアイテムは出来上がらない。ロックバンドが何度も同じ曲を演奏しても、ライブ毎のアンサンブルによって違う音を鳴らす事にも似た、如何にシステマイズしても其処にはクリエイターとカスタマーと空間によるアンサンブルが生み出すマジックが存在する。

「F.A.L」のツアーが長くラウンドを重ねても魅力を損なわないで続いている理由が、そんな目には見えない参加した人にだけ感じられるアンサンブルのマジックなのではないだろうか?まだまだ続いている「F.A.L」のツアーで、そんなマジックを一度ならず体感してみて欲しい。

 

 

F.A.L: http://www.fal-d.com

取材協力:GALLERY Venom Glow  愛知県名古屋市中区栄3ー20−14

F.A.Lツアーイベント:

8/24、25 F.A.L TOKYO 東京都渋谷区神宮前4−28ー4

9/1 STUDIO Venom Glow 愛知県岡崎市緑丘1−28−7

 

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