deaf breed in PARAGRAPH Event Report

deaf breedが毎年行っているイベントが、今年は「HEAD JOB」と銘打たれて名古屋の「PARAGRAPH」で行われた6月30日。奇しくも、名古屋では時を同じく「Mr. TRAISE」でSTRANGE FREAK DESIGNSのイベントが催され、また広島でもTAUJANとRAT RACEが925主催による「ANDROGYNOS」と銘打ったコラボレーションイベントを行っていた、この日。

こうまでイベントが重なる点を鑑みるまでも無く、昨年の夏に幾つかのイベントを取材した様に(加速するシルバーアクセサリー業界のイベント)各地でシルバーアクセサリー関連のイベントは更に加速してる事を肌で感じざるを得ないし、イベント毎に各々がブランドとしてのセオリーを持ちながら活動している事を感じるのだが、deaf breedのソレは他と比べるとかなり異質である。

リリースされた新作やワンメイクを並べカスタムが可能なピースを並べてオーダーを募るスタイルは、今となってはシルバーアクセサリー業界のイベントでは完全に一つのセオリーとなっているし、クリエイターが来店しての制作イベントを行う基盤を築いたシルバーアクセサリー第三世代のdeaf breedでもソレは変わらずセオリーに乗っ取った内容になっているのだが、問題はその場で過ごすクリエイターの高橋氏の在り方だ。

セオリー通りと言うのならば、クリエイターはカスタマーのオーダーに応じるカタチで制作作業を行ったり、ワンメイクの制作パフォーマンスに没頭したりと、傍らに制作工具が必須となるのだが、高橋氏の場合は専ら傍らに“酒”である。兎にも角にもクリエイターというよりは、ドランカーとしてその場に在るのがセオリーになっている。(当然、イベントスタート時には幾許かの制作作業は行っていた様だが・・・)

「メインは自分ではなくて持ち込まれたアイテムだ」とでも言いたげに酒宴に興じる高橋氏がイベントでリリースしたアイテムは、こう言ってしまうのはなんだが「コレはdeaf breedなのだろうか?」と、首を傾げてしまいそうになるアイテムが並ぶ。

CASTAやSECTに加えNUTSと名付けられたセカンドラインとメインであるdeaf breedとの明確な線引きは、カスタムやワンメイクによって鮮やかに溶け合い、酒に酔って酩酊しながら現実との境界線を無くしているかの様だ。

古今東西のシンボルやモチーフを散りばめながら構築されたアイテム群は、deaf breedのと言うよりも高橋氏の個人的な趣味が表現されていったが故のカタチなのだろうか?その答を酩酊状態の高橋氏から聞き出す事は出来なかったが、シルバーアクセサリーイベントとしての緊張感よりも、和気藹々とした楽しみがdeaf breedのイベントに於けるセオリーとして存在していた。

 

deaf breed: https://www.deafbreed.com/index_m.html

取材協力;PARAGRAPH   PRAGRAPH twitter

愛知県名古屋市中区大須3丁目9-26

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