DIGRESS take04

当然の事だが人間の脳は楽をする様に出来ている。生命維持の観点から如何にカロリーを消費せず、身を危険に晒さずに生活するか?は、カロリー摂取や身の安全が容易には保証されない原始の時代であれば生き抜くのに重要なポイントだっただろうし、一説にはその名残から如何に労せずして快適に生きるかを人は求めるとも言われている。

近年の研究では、努力するタイプの人と努力しないタイプの人では脳で快感を感じるポイントが異なっており、それは達成する事に喜びを感じるか報酬を得る事に喜びを感じるかの違いとも言い換える事が出来、この説を先述の如何に労せずして快適に生きるかに当て嵌めると、報酬に喜びを感じて努力しないタイプの人は原始的だ。と、するのは些か強引だろうか?

SPEED SPECTERとしての高蝶が11月に行われたCASE:DIGRESS take03以降も“修練”と称してインスタグラムのライブ配信を不定期ながら繰り返していたのは、何か報酬を得る為とは到底思えないのだが、かと言って何かを達成する為とも思えない。何か面白い事へと発展させる機会を伺って練っていると言うのが一番しっくりくるだろう。

そうした“修練”の中からREFUSEでマンスリーで行われているイベント「GALLERY MADE」でのみリリースするコレクションの原型や「マサカズオノダのインスタショッピング」で販売されるアイテム等が出来上がっていく様は、発展や機会を増やす意味では確かに修練の成果とも言えるのだが、やはりSPEED SPECTERの本懐はクリエイションを達成する様を見せるLIVEにこそある。

直感的にインプロビゼーションでクリエイションを繰り広げるSPEED SPECTERは、初期衝動で行う物創りの様に原始的な部分を持ちながらインスタグラムのライブ配信でイベントとして成立させる奇妙なハイブリット感を持つ。果たしてコレはシルバーアクセサリーのクリエイションイベントとしての進化のカタチなのか?それともタイトルが示す通りに単なる脇道となるのだろうか?

恐らくその答に到達するにはまだ暫くの時間が掛かりそうだし、幾つもの課題があるだろう。それでも、SPEED SPECTERはまた動き出す。

 

SPEED SPECTER CASE: DIGRESS take04

2021 2.13 21:00~ LIVE STREAMING on HEAT INSTAGRAM

HEAT Instagram:https://www.instagram.com/heat_info

本イベントはインスタグラムのライブ配信を利用して行われます。

ご視聴希望の方はインスタグラムのHEATアカウントをフォローして頂き配信をお楽しみ下さい。

尚、ライブストリーミングの機能上、配信のタイムラグや中断が起こる事をご了承下さい。

 

「何処かへ行き、何かを創る」 そのシンプルなコンセプトを軸に、クリエイター高蝶智樹が行うライブクリエイションツアー。
Loud Style Design、VANITAS、ANOTHER HEAVENといった自身が携わるブランドのスタイルや技術を用いるだけでなく、インプロヴィゼーションによってクリエイションを行うライブでは、日頃の創作活動では用いられる事の少ない技術や加工法が繰り出される事も多く、単なるライブクリエイションとは一線を画すものとなっている。
2008年のスタートから10年以上を経過し、コンヴェンションやエキシヴィジョンでの展開、対戦形式で行われるクリエイションバトル等、ツアーのコンテンツに多様化を齎しながらも、「何処かへ行き、何かを創る」というシンプルなコンセプトは変わる事無く旅は続いている。