FACE of VANITAS

ツアーが開始してから1ヶ月近い時間が過ぎていく中で、徐々にスピードを上げていく様にクリエイションの断片が見え始めたSPEED SPECTERの旅は、次に予定されているCASE: VANITASで新作としてブーツが、そしてワンメイクのウォレットがリリースされる事になった。

昨年からレザー製品でのアプローチが増えてきているVANITASのクリエイションは、革小物という領域から更に先へとアプローチしてブランドの存在意義を増していこうとする中で、VANITASというブランドの生み出す様式美と加工が、金属とレザーを組み合わせた時に、一つの“顔”として成立するか否かを試している様にも感じられる。

凡百に留まらないブランドに必ず何かしらの“顔”が存在するもので、それがデザイン的な特徴であったりシルエットやサイズ感、もしくは加工方法であったりもする。“独特の”という謳い文句が氾濫し独特では無くなっているファッション業界の中で、アルチザン系と呼ばれる様なアパレルやレザーのブランドには素材を加工し新たな表情を見出す事でブランドの顔を定義する事が多いのだが、金属に限らず素材に枯れた表情を生み出す加工を得意としているVANITASの場合はどうだろうか?ブランドとしての“顔”をレザーアイテムの部門でも表現可能だろうか?今回リリースされるブーツとワンメイクのウォレットに、その答の一端が表れているだろう。

 

SPEED SPECTER The LIBERATOR

CASE: VANITAS

2018.8.24(Fri)~2018.8.26(Sun) 13:00 START

GALLERY REFUSE

東京都江東区森下1-13-11 TEL 03-5600-1972

「何処かへ行き、何かを創る」 そのシンプルなコンセプトを軸に、クリエイター高蝶智樹が行うライブクリエイションツアー。
Loud Style Design、VANITAS、ANOTHER HEAVENといった自身が携わるブランドのスタイルや技術を用いるだけでなく、インプロヴィゼーションによってクリエイションを行うライブでは、日頃の創作活動では用いられる事の少ない技術や加工法が繰り出される事も多く、単なるライブクリエイションとは一線を画すものとなっている。
2008年のスタートから10年以上を経過し、コンヴェンションやエキシヴィジョンでの展開、対戦形式で行われるクリエイションバトル等、ツアーのコンテンツに多様化を齎しながらも、「何処かへ行き、何かを創る」というシンプルなコンセプトは変わる事無く旅は続いている。