WELL-BEING Act:006 Loud Style Design part02

食事を例にしてみれば解る事なんですが、主食と呼ばれる米やパンに麺類に対して主菜や副菜に加えて汁物等のバランスの良い食事が存在するかと思います。それに対して偏食と呼ばれる様な、ある一定の物だけを摂取する食事に拘る人達もいますが、何て言うか長年続けると結果として不健康な身体になるし生活自体も荒れてくる傾向にありますね。

別に健康志向の講釈を垂れたいとは思いませんし、食事に関する健康法は様々に語られてますんで誰にとっても正解なんて無いとも思いますが、健康とはあまり縁が無い様に感じれれるファッションとかシルバーアクセサリーの着けこなしでも同じ様な事が言えるんじゃないかと。

「好きな物を好きな様に」は、ファッションやシルバーアクセサリーを楽しむ際に基本になってくる筈です。誰かに強制的に着させられたり恋人との約束で着けてなきゃならない物でもなければ、興味があって自分の好みを反映したファッションやシルバーアクセサリーを好きに楽しむ権利がありますし、自分の身体・自分の時間・自分の予算であれば他人や世間はお構い無しに楽しめば良い。と、思っていませんか?

確かに、食事と違って身体的な健康は殆ど損ないませんし、精神的にも好きな物を好きな様にとしてた方が良いのかも知れません。でも、関係性や印象の健康面・健全さはどうでしょう?自分が好きだからと言って場にそぐわない着こなしや着けこなしをしていたら?好きな物なのに自分が知らない事で似つかわしく無い着け方や着け合わせ方で過ごしていたら?貴方個人の魅力や好きな物の魅力は発揮出来るでしょうか?人と人との関係性、人と物との関係性、そして其れ等によって起る印象にも健康さや健全さは必要じゃないでしょうか。

いくら好きだからって、豚骨味噌ラーメンにチャーシューとバターとコーンをトッピングしてチャーハンと餃子にビールで毎晩の食生活を賄っていたら身体に良く無い物が蓄積されていく様に、印象の悪さも段々と蓄積されていってしまうものなんです。そうなったら自分だけで無く自分の好きな物の印象も周囲や世間に対して悪くしてしまいますよね?きっと、そんな事って身に着ける人も身に着けられる物も望んでないと思うんですよ。

自分にとって好きな物を制限するのは何だかダイエットみたいで気分が良く無いかも知れませんが、食事と違ってファッションやシルバーアクセサリーの場合は制限するのでは無く選択肢が増やせると考えるのが正しいです。お決まりの全部乗せよりも主食を引き立たせる主菜や副菜、主菜を楽しむ為の主食や副菜、副菜と汁物の相性を良くしてくれる主食。楽しみのバリエーションを増やしてくれるのがコーディネートやスタイリングの良さであり、身に着ける人と物とのコンディションを整えて良い印象や関係性を築き上げる為にもコーディネートやスタイリングが重要です。そんな身に着ける人と着る服と着けるシルバーアクセサリーの関係性を探究し、人と物とのコンディションを考察していくプロジェクトがこの「WELL-BEING」。好きな物を身に着けて楽しんでいく、その為に満足なコンディションの基本となる着けこなしをブランドやライン、ボディパーツやアイテムカテゴリー毎に紹介していきます。

Act:006 Loud Style Design  Bangle & Bracelet  part02

そろそろTシャツで過ごす時期も終わりだから9月の中旬に手首周りの着けこなしとか解説しても意味なくね?って、声も聴こえてきそうですが。いやいや、前回の「WELL-BEING」でもお伝えしてますけど、手首周りのコーディネートって年間通して重要ですから。それに、来年以降は異常気象でTシャツで過ごす時期が来なくならない限りは、ずっと参考にして頂ける(こんだけシルバーアクセサリーの比較画像と解説してるメディアなんて他に無いし)内容でお送りしておりますから、最後までお付き合い下さい。

では、手首周りの空白や指に着けるリングとのバランスは前回も解説していますんで、今回は左手首を使ってブレスレットでのレイヤードをアイテムによってバランスはどう変化するのか?始めていきたいかと思います。が、先ずは軸となるブレスレットとリングのデザイン・ボリュームバランスについてから参りましょう。

ブレスレットはバングル以上に種類が豊富に存在していますが、今回は縦幅が20mm程度で厚みがチェーン部分もほぼ均一に5mm以内のフラットなフォルムに、デザイン性はゴシックテイストなデコラティブさを持ったタイプを軸にするので、チェーンタイプの比較的レイヤードを組み易いアイテムとは違ってバランスをしっかり考慮しないと合わせ難さが生じる点が面白さでもあります。こうした場合にレイヤードの有無に関わらず合わせて納まりが良いリングはプレーンなデザインにカットで切れ味を持たせたフォルムのリングを、モチーフのセンターで合わせ易い中指に着けて進めていきましょう。

モチーフで手首と指のセンターで合わせておくと他のアイテムは象徴的なモチーフ物じゃなくても良くなりますし、言わばブレスレットが主食でリングが主菜と捉えれば手首周りのレイヤードは副菜や汁物で考えていけば選び易い筈。(書いてて思いましたが、何だかこの例えって着けこなし自体の解説に使うと判り易そうで判り難いですね。スミマセン・・・・)ブレスレットはタイプにもよりますが基本的にバングルとは違って、手首の駆動に合わせて滑らかな間の取り方やチェーン部分の空白が必然的に生じますので、レイヤードではその間や空白も活かして楽しみたいですね。と、言うところで最初はやっぱり合わせ易いナロータイプのバングルとのバランスから見ていきましょう。

 

BRACELET LDB-105 + BANGLE UBG-009

腕を下げた際に綺麗に整列したレイヤードは一般的に多く見られますが、ブレスレットやバングルのサイジングによって空白を大きく持たせるレイヤードは遊びがあるのが特徴。勿論、腕の上げ下げの際にサイジングが大きいアイテムの位置は変化しますが、腕を下げた時にジャストフィットなサイジングのナロータイプバングルが下に、ブレスレットが上になる様に着けるとアクションの中でバングルの役割は大きくなります。

サイジングがレイヤードで楽しむには重要なポイントで、バングルは着けた位置が固定され易くなるので手首の一番細く固定され易い位置に、そうする事でブレスレットが下がり過ぎるストッパーにもなりますし、上下に動き易く遊びのある着けこなしのパートはブレスレットに任せておくのがお勧めです。デザイン的にもブレスレットやリングのモチーフを引き立たせる良い塩梅のレリーフ物で、このレイヤードだとジャケットを羽織った時の袖口からバングルはしっかり見えてブレスレットが奥から覗く感じが格好良いんですよ。

 

BRACELET LDB-105 + BRACELET LDB-004

軸となるブレスレットに対して細身のチェーンブレスレットを合わせていくレイヤードは定番的であるだけにチェーンパーツにデザイン性のあるアイテムを選ぶ事で印象は大きく変化します。気を付けておきたいのはパーツのデザイン性がデコラティブになり過ぎたり、パーツのボリュームが大き過ぎるとブレスレット同士の際立つ箇所が打ち消し合ってしまう事。

ブレスレットの並びを綺麗な印象にしたいのなら軸となるブレスレットの幅20mmに対して合わせるブレスレットは10mm以内の幅がデザイン性があるチェーンの場合は綺麗に収まります。シンプルなチェーンだとボリュームが有っても良いですが、人間が捉える視覚的な刺激は複雑な物が重なったり並んだりすると一緒くたにして脳に信号を送ってしまうので(それを利用したレイヤードの見せ方というのもありますが)センターにモチーフがしっかりしているブレスレットを軸にするなら引き立てる役を担うボリュームで合わせていきたいところです。

 

BRACELET LDB-105 + BANGLE UBG-011

ブレスレットとバングルのどちらにもセンターにエッジが効いたシェイプでのレイヤードはどうしてもガチャガチャしてしまいがちになりますよね。フラットなベルト状のシェイプ同士だったりシンプルなオーバル状やボールタイプのチェーン同士は幾重にもレイヤードがし易いのは、バングル同士やブレスレット同士が並ぶ時の接触面が多く綺麗な整列に見えるからですし、手首のアクションの中で横の動きに対して並びズレが起り難いからです。しかし、敢えてセンターにエッジの効いたダイヤシェイプのバングルを合わせてみましょう。

無難なレイヤードで手首周りを飾るのも悪く無いですが、それだけなら何も「WELL-BEING」で探究するまでも無く収まりが良い印象として確立されているので、もう一歩進んでみましょう。接触面が少なく並びのズレや癖が強くなるならバングルのサイジングを少し大きくして、ズレているのでは無くズラしていくぐらいの着けこなし。ゲシュタルト崩壊させる様な同種の整った並びでは無く個々が主張して調和する並びのバランスは、やはりボリュームに気を遣ってこそ得られると思いますし、デザイン性にも繋がりを感じさせるアイテムを選ぶ事で着けこなしのレベルが伺えるんじゃないでしょうか。

 

BRACELET LDB-105 + BRACELET UB-022

先述しませんでしたが、軸となるブレスレットのサイジングが手首周りにジャストフィットの場合、レイヤードで着用する他のアイテムのサイジングをジャストにしない方が間の取れる遊びが可能になります。つまり、動きがある余裕って事ですね。ブレスレットが手首の駆動に滑らかに追随するのに比べてバングルを緩めのサイジングにしておくと動きに遊びが出ます。同じくブレスレットも手首に対してサイジングを大きくしておくと動きがある事がプラスの効果を生みます。

ブレスレット同士をレイヤードで合わせる、特にデザイン性が高かったりモチーフがはっきりしたデザインのブレスレットを軸にする場合に合わせるなら、シンプルで太目のボリューミーなブレスレット。しかし、迫力を持たせたいならエッジ感を合わせていく事が重要。ここでサイジングの効果が発揮されますが、ブレスレットを共にジャストなサイジングにすると重さを感じさせ、片方のサイジングを大きくすると余裕とアンバランスからの外しで遊べますので、気分によってアイテム選びをしていきたいですね。

 

ブレスレットのレイヤードだけでもかなりのバリエーションがありますけど、今回はボリュームのあるタイプを軸にしてのバリエーションをお届け致しました。と、ここで最後にボリュームサンドウィッチのレイヤードも試しにご覧頂きましょうかね。「WELL-BEING」では必要以上にアイテムを重ね着けする所謂ガチャ着けやジャラ着けはあまり推奨していないのですが、多くのアイテムを重ね着けする事が悪い訳ではありません。ソレはソレとして1つのシルバーアクセサリーの楽しみ方ですから。

 

BRACELET LDB-105 + BRACELET UB-019 + BRACELET UB-020

やはりボリュームアイテムのレイヤードは迫力はあります。並びの良さやサイジング、デザインやバランス的には適度に抜け感のあるアイテムで重ね着けしていますが、ブレスレット3本ともなるとヘヴィさや迫力のあるレイヤードは着けていくシチュエーションやタイミング、そしてトータルのスタイリングを考えてにしたいですね。実際にブレスレット3本でのレイヤードはもう少し細身のタイプ、幅が10mm以内のチェーンタイプで着けこなすと並びの良さやデザインの繊細さをレイヤードによって際立たせる事が出来るんじゃないでしょうか。

 

どんな物でも重ね合わせてどちらの魅力も引き出そうとするなら、どちらかの主張を強くする方が上手くいきます。主張の強い物同士を同等に合わせてしまうと魅力を削り合うしか無くなるのが常ですし、食べ物にしても素材の美味さを引き出すのは結局のところ塩だったりしますしね。

手首周りでのレイヤードはバランスの良いアイテムの並びで一体感を楽しむか、サイジングで遊びを出したアンバランスさを楽しむか、大きく別けるとこの2つに絞られてきます。そして、実際には近いポイントであるリングとの相性を考慮して着けこなしていく事が周囲に対しての印象を良くしますし、多くの選択肢の中から自分にとってシルバーアクセサリーとの良い関係性を築いてWELL-BEINGな楽しみを齎してくれるんじゃないかと思いますので、皆さんも色々と選択を繰り返しながら自分にとっての楽しみを見付けて下さい。

 

[STYLING ITEM]

左手中指リング:UR-009 ¥20,000- 左手ブレスレット:LDB-105 ¥90,000- ネックレス:UN-006 ¥48,000- 右手人差指リング:LGR-002 ¥32 ,000- 左手バングル:UBG-004 ¥60,000-

左手バングル・ブレスレット:左手ブレスレット:LDB-105 ¥90,000- UBG-009 ¥28,000-:LDB-004 ¥45,000-:UBG-011 ¥52,000-:UB-022 ¥95,000-:UB-019 ¥75,000-:UB-020 ¥75,000-

(全て Loud Style Design)

*バングル・ブレスレットは着用順の表記となり、表記の金額は全て税別価格となります。

 

ご紹介をさせて頂いた作品はGALLERY REFUSEにて展示販売をしております。

作品を手に取り、ご試着が可能となりますので、ご興味があるお客様はぜひともご来店ください。

GALLERY REFUSE 東京都江東区森下1-13-11 TEL:03-5600-1972

またONLINE STOREでもご購入が可能となりますので、是非ともご閲覧ください

宜しくお願い申し上げます。

ONLINE STORE

 

 

1999年に高蝶智樹によって設立されたREFUSEは、空間であり組織であり概念である。
GALLERY、FUCKTORY、GARAGEの三拠点からなる創作と表現の空間は、エクスペリエンスを齎す事によって生まれる新たな選択を軸として構成されていて、空間毎にそれぞれ違ったスタイルと時間を楽しむ事が出来ます。
また、GALLERYでは空間と創作を楽しむイベントとして「GALLERY MADE」が毎月行われ、GARAGEでは「TRADING GARAGE」というREFUSEならではのイベントが不定期で行われます。

BRAND LIST
GALLERY REFUSE: Loud Style Design, VANITAS, BLACK CROW
GARAGE REFUSE: ANOTHER HEAVEN, 十三, SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL, TNSK, …and more