RUMBLE -REFUSE STYLE- 016

基本的な部分として自らに備わっている機能すら嫌悪してしまう傾向を持つのは人間固有の特徴である。解り易い例を挙げるとするならば、本能に基づいた欲求の制御や文化的な生活とは、動物的な基本機能を嫌悪し排除する事で可能になってくる様な部分だ。其れは規律では無く消費の為に用意されたテーゼとなっているのが現代社会でもあるのだが。

「服を着る生き物は人間だけだ」とも言われるが、防寒や防護による必要性が身を飾り位を示し装い楽しむ様になった背景には、動物的な基本機能が存在してこそだっただろう。つまり、装いによって得られる高揚感や充足感には本能に基づいたテーゼが存在していたが、消費速度を上げる為に向きを変えて発展してきた。所謂、格好を付ける為の消費と言うヤツだ。

そうした発展を文化的とするかどうかの判断や其れを楽しむか否かは個々人に委ねたいところだし、ファッションと経済・消費は切り離す事が不可能なので現代的にファッションを楽しむとするならば、必要なのは読み取りと迎合になってくるのは間違いが無いだろう。寧ろ流行とはそうやって生まれてくると言っても過言では無いのかも知れない。

一側面から見れば、消費こそが文化の屋台骨であり発展には新たな流れを読み取って迎合する姿勢が重要である。陳腐な言葉で述べるならば“今どきのファッション”が移り変わる度に自分を合わせて格好を付けていく事が必要とされるのがファッションの文化なのだが、果たしてそんな事をしている自分が楽しいか否か?

施された消費欲求と促される価値観で移り変わる格好を付けて自分を楽しめるのなら其処に何ら悪い部分は無いだろう。結局のところは、どれだけの楽しんだ時間を経験出来るかに人生を費やすのも一つの選択肢だ。しかし、本能に近い基本機能レベルで自分が求める拘りや憧憬は何だっただろうか?時代の流れで簡単に乗り換え消費される物が、その何かだとは到底思えないし“格好を付ける”のと“格好が良い”のは全く別の事である。

スタイリングでブランドの拘りと文化をクロスオーバーさせる事でREFUSEらしさを提示し続けるプロジェクト「RUMBLE」。シルバーアクセサリーを軸として構築したスタイリングで使用されているアイテムは全てREFUSEで取り扱うブランド。ファッションでありながら独自の道筋を提示する特殊なこのプロジェクトでは、REFUSEに残り続けるスタイルを物同士が語り合うかの様に映し出します。

RUMBLE-016

言葉の本来的な意味とはちょっと違ってですが“機能美”みたいな考え方がファッションやシルバーアクセサリーでも有ると思うんです。言葉本来の意味でいくと、余分な装飾を排除して機能を優先した形態や構造の美しさを指し示すのに“機能美”が使われ、ファッションで簡単にイメージするとシンプルなコートとかスニーカーとかが出てきますが、機能追求で生じた削ぎ落しの美しさでは無い考え方。

一つは人が着たり身に着ける為に必要な機能が美しい様、もう一つは目的によって機能を備え構築された物としての美しさ。ダブルのライダースジャケットを例にすると解り易いかと思うんですが、風が入ってこない為のフロントのジッパー位置や袖口のジッパーとか胸や腕に付いたポケット。バイクに乗らずにライダースジャケットを着ると使わない機能で装飾的だったりするんですが、その形状が美しかったりするじゃないですか。

REFUSEで扱われるブランドのアパレルはワークウェアやバイカーウェアがベースになっているアイテムが多いので、元となる機能性がそのままシルエットや装飾に活かされている部分があるんですが、今回のスタイリングで使用しているのは何て言うか・・・・・、モロですね。モロに作業着の定番である“ツナギ”しかもDickesをベースにしてのANOTHER HEAVENカスタムなので、揺るぎなくアメリカンなワークウェア。

“ツナギ”要するにオールインワンを持ってくるとワークウェアとしての機能美を活かせもする分、兎に角どう着こなして何を合わせるかでの振り幅が大きいんで、今回はシルバーアクセサリーのアイテム数やデザイン性も敢えてモロの方向性でLoud Style Designが中心の着けこなしになっております。

先ず決めておきたいのはアイテムのサイジングやボリュームですね。今回のモロな着こなしで細かサイズのアイテムを選び過ぎると、作業現場のチャラ付いた人みたいになっちゃうんで、ここは拘りの見え易いモチーフやボリュームを各ポイントに着けこなしながらラフでタフな印象を残したいところ。

左手中指の着けるスカルリングのボリュームに合わせてペンダントや右手首にバングルを選んだら自然とウォレットチェーンのサイズも決まってきますし、バランスを取るのに右手小指のリングや左手首のレザーブレスもえらびやすいんじゃないでしょうか。アイテム数が無駄に多くなってないのにガッツリ感が見事に出てますね。

何せワークウェアの場合は自然とタフさが出てくるんですが、それだけに合わせるアイテムで現場感スレスレになり易いのでハットは備えておきたい。しかもブリムは広めで渋いヤツ。カラーはブラックで合わせても良いんですが、今回はインナーにSCHEFFER’S GARMENT HOTELのディープインディゴTシャツを合わせていて全体がダークトーンでカッチリ纏まってしまいがちなんで、挿し色的カラーがお勧めですよ。

その代わりと言う訳じゃないんですが、シルバーアクセサリーのアイテム数やボリュームに合わせると足元はワーク系のブーツに裾をロールアップした着こなしぐらいのラフさが良いんじゃないでしょうか。季節的にもツナギのフロントを広めに開けた着こなしで、ラフ&タフな雰囲気で纏めて楽しむのがベーシックなスタイルだと思います。

今回はANOTHER HEAVENに新たに加わったオールインワンカスタムを活かしてのスタイリングでしたが、ベーシックな着こなしだからこそのラフ&タフなガッツリ感で纏まってましたね。このスタイリングで重要なのってシルバーアクセサリーがヘヴィな印象がありながら“抜け感”が損なわれていない部分では無いでしょうか。

決まり過ぎないラフさや流されない拘りが生むタフさを上手く合わせるには、肩肘張って格好付けてるんじゃなくて抜け感があって自然と格好良くなる雰囲気を纏っていきたいと思うところであります。皆さんもラフでいながらタフな部分を残したスタイルを一つは手に入れて楽しんで下さい。

[STYLING ITEM]

ハット:Vanitas ONEMAKE ¥80,000- オールインワン:ANOTHER HEAVEN CUSTOM¥38,000- Tシャツ:SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL¥8,500- ファイヤーマンブーツ:Loud Style Design ONEMAKE ¥180,000-

ネックレス:ANOTHER HEAVEN AHH-012 ¥36,000- 左手中指リング:Loud Style Design UR-037 ¥62,000- 左手レザーブレスレット:Loud Style Design 参考商品 右手小指リング:ANOTHER HEAVEN AHR-016-BS¥17,000- 右手バングル:Loud Style Design UBG-005 ¥90,000- ウォレットチェーン:Loud Style Design UWC-015 ¥200,000-

※表示価格は全て税抜き価格となります

 

ご紹介をさせて頂いたアイテムはGALLERY・GARAGE REFUSEそして一部を除きONLINE STOREでのご購入が可能となりますので、ご興味のあるお客様は是非ともご確認ください。

GALLERY REFUSE

東京都江東区森下1-13-11 TEL: 0356001972

GARAGE REFUSE

東京都江東区森下1-11-7 TEL: 0362402972

 

ONLINE STORE

 

1999年に高蝶智樹によって設立されたREFUSEは、空間であり組織であり概念である。
GALLERY、FUCKTORY、GARAGEの三拠点からなる創作と表現の空間は、エクスペリエンスを齎す事によって生まれる新たな選択を軸として構成されていて、空間毎にそれぞれ違ったスタイルと時間を楽しむ事が出来ます。
また、GALLERYでは空間と創作を楽しむイベントとして「GALLERY MADE」が毎月行われ、GARAGEでは「TRADING GARAGE」というREFUSEならではのイベントが不定期で行われます。

BRAND LIST
GALLERY REFUSE: Loud Style Design, VANITAS, BLACK CROW
GARAGE REFUSE: ANOTHER HEAVEN, 十三, SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL, TNSK, …and more