RUMBLE -REFUSE STYLE- 015

同調行動がファッションに於ける流行を作り出していると考えてしまうと、何だか途端にクダラナイ物に思えてしまう人も少なく無いだろう。ファッションのみならず思想や習慣、性癖や体型、ライフプランに至るまでの多くの場面で「自分らしく」や「個性を大事に」「皆同じじゃなくて良い」等が、スローガンかの様に用いられ謳われる。しかし、これは同調行動を促す同調圧力に他ならない。

いくらインフルエンサーや企業がご立派なスローガンを掲げてはみても、法や社会や常識は一人一人の個性に合わせられる様に出来上がってはいないし、他とは違う自分にいつまでも耐えられる精神の強さを持ち合わせているのは少数の人達になり、多くの人が社会常識や規範の中で生きていく事の安堵感に流れるのも事実だろう。結局のところは皆と同じにせずに自分らしさや個性を大事にして生きていくには其れ相応の強さが必要になる。

だからと言う訳ではないが、ファッションには選択によって個性や自分らしさを発揮する自由が存在するのだが、ファッションもまた経済がベースになっている限りはシーズン毎にスタイルを変化させる様に同調圧力が施されるし、流行りを盾に選択肢の幅を押し狭めているのも確かだ。そして、そうした動きは人に対しても物に対しても段々と個性を失わせていくのだが、それもまた他のジャンルと同じく世の常である。安易な言葉を使えば“流行消費”と言ったところだろうか。

こうして書き進めていると流行が悪かの様になってしまいそうだが、流行自体は新たなスタイルを生み出しもするし目を向けてこなかった分野に目を向ける機会にもなる素晴らしさを持ち合わせてはいる。問題なのは流行による同調行動や同調圧力が人や物が持つ本来の個性やスタイルを失わせ、同調する事が目的であるかの様に変化させてしまう事だろう。其処には最も単純な、個人の好き嫌いによる選択では無い、流行りに合わせた同調行動だけが残る。

何年かの時が経過して現在の自分を振り返ってみた時に、貴方が自分で選んだつもりになっているスタイルは本当に自分が好きで選んでいたのだろうか?2年も持たずに消費し飽きてしまう様な物に本当に魅力はあったのだろうか?そんな時間が有意義だったかどうか、何年か前の自分を振り返って確認してみる事をお勧めしたい。

ファッションの流行りや同調行動から逸脱した独自のスタイリングでブランドの持ち味と美意識を組み合わせREFUSEらしさを提示し続けるプロジェクト「RUMBLE」。シルバーアクセサリーを軸として全てをREFUSEで取り扱うアイテムでスタイリングするこのプロジェクトでは、残り続けるスタイルを模索しながら物同士が語り合うかの様に構成され道筋が示される。

RUMBLE-015

キッカリ一年前にもお届けしましたデニムのセットアップによるスタイリングを今回もお届けしたい訳なんですが、最初に申し上げておきます。やっぱりオーソドックスな着こなしでこそデニムのセットアップにはシルバーアクセサリーが映えます。と、言うよりも自分の中ではオーソドックスなサイジングと着こなしをスタイリングとして一つ持ち合わせておく事をお勧めします。

オーバーサイズやダメージの良さはラフである事やルーズさによる気軽さでもある訳ですが、アイテムが本来持っている文脈や個性を失わせている事でもあります。まぁ、大学生ぐらいの年頃なら文脈も何も知らんで流行りの着こなしだけでも悪くはないですが、スタイリングを意識し出すと流行りで同調行動する着こなしが逆に格好悪く感じてきますよね。

SCHAEFFER’S GARMENT HOTELはアメリカンヴィンテージを知り尽くしたオーナーによるタフでスタンダードな物創りが基本になっていますので、ラフに着こなすなら時間を掛けてオーソドックスに着こなすなら小物で違いを見せたスタイリングが最適ですので、シルバーアクセサリーを合わせるには持ってこいなデニムのセットアップが楽しめます。

 

今回のスタイリングでポイントになってくるのは、パンツのロールアップとジャケットのカフを折り返して留めダブルカフ状にする事で四肢の先端にボリュームを持たせながらシルバーアクセサリーのボリュームと共鳴させているところと、デニムでアクセントを各所に利かせながらレイヤードで合わせたANOTHER HEAVENのワークシャツのチャコールグレーカラーが全体を暗くなり過ぎない効果を発揮しているところ。

シルバーアクセサリーを楽しむうえで重要なのはアイテム毎の着けこなしも勿論ですが、ベースとなる服のコーディネイトはデザイン性に富んだアイテムが多く存在するシルバーアクセサリーを引き立たせてくれるかどうか?要するに土台がしっかり固まっていれば固まっている程、シルバーアクセサリーを楽しむ選択肢が増えるって事ですね。

デニムをオーソドックスなセットアップに決めたらヘヴィウェイトのシルバーアクセサリーを、これまたオーソドックスな着けこなし。オーソドックスである事の良さは最もアイテムの質感を楽しめる点にあります。デニムの質感、シルバーの質感を楽しむのが今回のスタイリングテーマですので、ヘヴィウェイトでデザイン性も優れたアイテム選びが重要。

モチーフで選ぶのもありますがデザインのストレートさがこのスタイリングには最適で、スペードモチーフのペンダントはスタンダードなサイジングのチェーンで金属の面を活かしたデザイン性を首元に。右手には主張は強くなり過ぎないけどボリュームで金属の良さを味わい、モチーフで楽しむアイテムは人指し指に着けたスカルリングに任せましょう。

腰回りはロングサイズでもチェーンのデザイン自体はシンプルなウォレットチェーンを少しサイド気味で着けこなすと、左手首に着けた幅広のバングルとのバランスが良くなりますし、中指に着けたリングのヴィンテージ感アクセントがハットのスタッズと呼応する感じで、金属の質感を楽しむにしてもスタイリングにはちょっとしたカラーの合わせが必要なんだと思わされます。

SCHAEFFE’S GARMENT HOTELのデニムセットアップをベースに、Loud Style Design、VANITAS、ANOTHER HEAVENとREFUSEで扱うブランドのアイテムをオーソドックスに着けこなす今回のスタイリングは如何だったでしょうか?ラフやルーズな着こなしも楽しいですが、時にはアイテムやブランドの文脈を楽しむ様な着こなしで、ブレない自分好みのスタイリングを再確認してみて下さい。

[STYLING ITEM]

ハット:ANOTHER HEAVEN CUSTOM SAMPLE   デニムジャケット:SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL¥62,000- ワークシャツ:ANOTHER HEAVEN¥23,000- デニムパンツ:SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL ¥44,000- エンジニアブーツ:Loud Style Design CUSTOM SAMPLE

ネックレス:Loud Style Design UN-007 ¥48,000- 左手中指リング:ANOTHER HEAVEN AHR-008¥45,000- 左手バングル:Vanitas VBG-008¥94,000-  右手人差指リング:ANOTHER HEAVEN AHR-019¥35,000- 右手ブレスレット:Loud Style Design LGB-003 ¥90,000- ベルト:ANOTHER HEAVEN ONEMAKE ¥63,000- ウォレットチェーン:Loud Style Design UWC-001 ¥450,000-

※表示価格は全て税抜き価格となります

 

ご紹介をさせて頂いたアイテムはGALLERY・GARAGE REFUSEそして一部を除きONLINE STOREでのご購入が可能となりますので、ご興味のあるお客様は是非ともご確認ください。

GALLERY REFUSE

東京都江東区森下1-13-11 TEL: 0356001972

GARAGE REFUSE

東京都江東区森下1-11-7 TEL: 0362402972

 

ONLINE STORE

 

1999年に高蝶智樹によって設立されたREFUSEは、空間であり組織であり概念である。
GALLERY、FUCKTORY、GARAGEの三拠点からなる創作と表現の空間は、エクスペリエンスを齎す事によって生まれる新たな選択を軸として構成されていて、空間毎にそれぞれ違ったスタイルと時間を楽しむ事が出来ます。
また、GALLERYでは空間と創作を楽しむイベントとして「GALLERY MADE」が毎月行われ、GARAGEでは「TRADING GARAGE」というREFUSEならではのイベントが不定期で行われます。

BRAND LIST
GALLERY REFUSE: Loud Style Design, VANITAS, BLACK CROW
GARAGE REFUSE: ANOTHER HEAVEN, 十三, SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL, TNSK, …and more