RUMBLE -REFUSE STYLE- 014

人の美意識は普遍でも無ければ万能でも無い。それでもより多くの共感や賞賛を得ようと、多くに羨ましがり憧れるカタチで美意識を表そうとするとベクトルは二つに分かれる。突出したオリジナリティやスタンダード性を発揮し共感や賞賛が得られるまで継続するか、共感や賞賛を集めているカタチを調べ近しい手法でスピーディに波及させるか。

ビジネスで考えてみると、前者は言わば“独自の良い品を提供し続ける”事が主軸になっているが、逆を返せば独善的でもありマーケットに対して学ぼうともしない閉鎖的なビジネスともなってしまう。後者は所謂“ウケの良い流行りモノに乗っていく”事が主軸になるが、マーケティングと費用対効果を学んでいなければ成立し得ない。

極端な例として書き連ねたが、自らの美意識に基づいて物を創り販売する際には必ず発生する問題だ。どちらが良くてどちらが悪いと言った単純な話では無く、“物創りが物を創っただけで終わりでは無い”事を考え合わせても、ビジネス的な観点からの美意識とベクトルは示すべきだろう。

シルバーアクセサリーの世界はブランドと銘打ってはいても特にこのビジネス的ベクトルや、創り出された物の道筋を示す事が皆無に近い状態が20年近く続いている。金属的な価値に加えて造型や研磨で美意識を表す物としての価値、作家性や物としてコレクタブルな要素が強いせいだろうか?おそらく違うだろう。

乱暴な言い回しにするならばサボっているだけだろう。「物が良いか悪いかの勝負しかしたくない」「創るのが仕事だから他の事は考える必要性を感じない」それも美意識ではあるし聞こえは立派だが、ブランドと銘打つには随分とイージーな勝負をしたがるものだと感じるし、無責任な物創りだなとも思えてしまう。

物創りは、制作しただけならば作品で終わるが、販売をし始めたならば商品に変わる。制作には制作の販売には販売のそれぞれに於ける美意識、つまりスタイルが必要不可欠であり、作品を商品にしていく中で示すべき道筋がスタイリングやコーディネイトではないだろうか?

ブランドの持ち味と美意識を組み合わせREFUSE独自のスタイルを提示し続けるプロジェクト「RUMBLE」。シルバーアクセサリーを軸として全てをREFUSEで取り扱うアイテムでスタイリングするこのプロジェクトでは、他には無いスタイルと物同士が語り合うかの様に構成され道筋が示される。

RUMBLE-014

シルバーアクセサリーやファッションが好きな人たちにとって難しい季節って真夏とか真冬よりも変わり目の中途半端な季節なんですよね。暑かったらシンプルでベーシックな装いに普段よりもシルバーアクセサリー多く加えてアクセントにしたり、寒かったら出歩く時は着込んでても脱いでからのスタイルの方を重視したりで楽しめるんですが、中途半端な季節の変わり目ってなるとアイテム選びに迷いが生じてしまいます。

今回はREFUSEの定番アイテムであるライダースジャケットを用いながら、上半身のレイヤードで変化する見え方やアイテムの相性を中心に組み立てたスタイリングをお届け。ラフな様でシルバーアクセサリーが入ると引き締まり方が違うってトコロをご覧になって下さい。

ライダースジャケットはシッカリとガッチリ着る。って、イメージがあるじゃないですか(当社比)。レザーの良さを味わうにも出来ればタイトに着こなしてスタンダードなスタイルで楽しみたい気分になりますよね(当社独自の調査)。当然ながらアイテムとしてのライダースジャケット本来の着こなしは、その名の通りにバイクにライドする為のジャケットですけど、今ではタウンユースの軽くて薄いタイプも多いですし着こなし方の幅も様々になっています。でもやっぱり、男だったら厚手のレザーで拘りの1着は用意しておきたいもんですね(当社得意の独断と偏見)

そんな拘りのライダースジャケットをタイトでガッチリ着ようとなると、季節の変わり目とかには難しいんですよね。インナー選びでレイヤードをどう楽しむかが皆無に近くなってくるんで、着てると暑くて脱いだら寒い状態に悩まされがち。そんな時には着るでも脱ぐでも無く羽織るで良いんですよ。法律で「ライダースジャケットはガッチリ着るべし」とか決まってる訳じゃないですから。

ライダースジャケットを羽織る感じのコーディネイトってモード系だと簡単なんですよ。今だったら黒くて長くて緩くて先端だけタイトなヒラヒラのレイヤードで何とでもなりますから。逆にアメカジとかのリアルクローズアイテムはしっかり着るのが基本になってますから、着こなしに時間が必要で着崩しが難しい部分が有ると思うんですが着崩さずにそのまま着れば良いんです。重要なのはサイジングと上下のバランス、特に今回だとパーカーとペインターパンツのバランスですね。

SCHAEFFER’S GARMENT HOTELのパーカーは肉厚の生地をジャストサイズで着るのがベストな着こなしですが、生地の厚さとパターンによってジッパーを閉じても開いても綺麗なラインを出してくれます。ライダースジャケットを脱ぐとフランネルシャツやデニムシャツでは寒い季節に合わせるには厚手の生地で首周りにボリュームを持たせてくれるジャストサイズなパーカーが必要でしょう。

パンツの方は今期ペインターパンツを推したいですね。タイトにスキニーのデニムを合わせる事も悪く無いですが、今回はボトムをワイドにしてのシルエットで構成しての、気張り過ぎないラフなスタイリングにしてますのでANOTHER HEAVENのペインターパンツを少し低い位置で履いて、足元には同じくANOTHER HEAVENのカスタム・アイリッシュセッターを選びました。

お気づきかとは思うんですが、このアイテム選びになるとサイジングも重要なんですが派手過ぎないカラーリングのレイヤードも楽しめるのがポイントです。パーカーはボディはブラックなのにリブはディープなインディゴ、パンツはチャコールグレー。ブーツのホワイトなソールが挿し色として足元を彩りながら全体のラフさを上手く纏めてくれます。

さて、こうなってくると肝心のシルバーアクセサリーをどう選ぶか?になりますけど、RUMBLEらしくブランドをミックスしての構成。インパクトのあるモチーフを統一してアイテム選びをするのも良いですが、これ位ラフなスタイリングだとモチーフで組み合わせるよりも、ペンダントとリングで共通させたANOTHER HEAVENのイーグルモチーフみたいな印象の強いアイテムが際立つ様に他のアイテムは一癖あるシンプルな物を選びたいところ。

バングルやウォレットチェーンはエッジが利いていながらシンプルでボリュームのあるアイテムを。左手首には細身のブレスレットで動きのあるアイテムを重ね着けする事でバランスを良くし、リングを着ける指やサイズ感でアクセントを加える。こうしたバランスの際にVANITASの抽象的でモチーフの無いリングは一役買ってくれて使い勝手が良いですね。

腰回りはパーカーのフロントを開いた時に見える位置にスタンダードなギャリソンタイプのベルトバックルが良いと思います。ガチャベルトだとペインターパンツやパーカーには合うんですが、羽織ったライダースジャケットに対してラフさじゃなくてダラシ無さになってきてしまうんで。ウォレットチェーンで腰周りには動きが出ていますから、バックスタイルのワンアクセントに実用性と併せてコインケースを下げるぐらいが気張らない雰囲気に繋がるんでは無いでしょうか。

ハットは正直申し上げて悩むところです。ハンチングやワークキャップを合わせればよりアメカジのリアルクローズ感は増しますし、なんなら無くてもヘアセット次第で上手く纏まっちゃうんですが、ラフな中にちょっとした洒落感を加えたいとなると、羽織ったライダースジャケットにはやっぱり少しブリムの広いハットなんですよねぇ。そう思いません?

今回のRUMBLEは“無造作に合わせている様に見えてバランスとサイジングとカラーリングを楽しむラフなライダースジャケットの着こなし方”という何とも長ったらしいテーマでスタイリングしてみましたが如何だったでしょうか。好きに楽しめるのがファッションやシルバーアクセサリーの良いところではありますが、好きで手に入れているアイテムなら折角なんで季節も考慮してのスタイリングで楽しんで頂きたいと思います。

[STYLING ITEM]

ハット:Vanitas ONE MAKE ¥80,000- ライダースジャケット:REFUSE 20th THE VALVES RIDERS JAKET ¥200,000-(TAX in) ジップパーカー:SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL¥45,000- Tシャツ:Loud Style Design ¥28,000- ペインターパンツ:ANOTHER HEAVEN ¥16,000- カスタムブーツ:ANOTHER HEAVEN ¥60,000-

ペンダント:ANOTHER HEAVEN AHH-014¥55,000- 左手小指リング:Loud Style Design LDR-007¥14,000- 左手中指リング:Vanitas VR-018-Sv¥25,000- 左手ブレスレット上:Loud Style Design LDB-004¥45,000- 左手ブレスレット下:Loud Style Design LDB-001¥32,000- 右手人差指リング:ANOTHER HEAVEN AHR-017¥42,000- 右手バングル:ANOTHER HEAVEN AHBG-007¥78,000- :ベルト:Loud Style Design ULB-002 ¥90,000- ウォレットチェーン:Loud Style Design UWC-015 ¥200,000- コインケース:ANOTHER HEAVEN AHLC-001¥13,000-

※表示価格は全て税抜き価格となります

 

ご紹介をさせて頂いたアイテムはGALLERY・GARAGE REFUSEそして一部を除きONLINE STOREでのご購入が可能となりますので、ご興味のあるお客様は是非ともご確認ください。

GALLERY REFUSE

東京都江東区森下1-13-11 TEL: 0356001972

GARAGE REFUSE

東京都江東区森下1-11-7 TEL: 0362402972

 

ONLINE STORE

 

1999年に高蝶智樹によって設立されたREFUSEは、空間であり組織であり概念である。
GALLERY、FUCKTORY、GARAGEの三拠点からなる創作と表現の空間は、エクスペリエンスを齎す事によって生まれる新たな選択を軸として構成されていて、空間毎にそれぞれ違ったスタイルと時間を楽しむ事が出来ます。
また、GALLERYでは空間と創作を楽しむイベントとして「GALLERY MADE」が毎月行われ、GARAGEでは「TRADING GARAGE」というREFUSEならではのイベントが不定期で行われます。

BRAND LIST
GALLERY REFUSE: Loud Style Design, VANITAS, BLACK CROW
GARAGE REFUSE: ANOTHER HEAVEN, 十三, SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL, TNSK, …and more