INTERSECTION -ISAMU KATAYAMA BACKLASH- Vol:01

物事にはタイミングの重要性が存在する。行動が正しく選択も適正だとしても、タイミングが悪ければ失敗してしまうのは世の常だ。もっとも、タイミングの良し悪しを決めるのは結果とその捉え方次第というのが面白いところではあるが。前回の「INTERSECTION」でお送りした「ISAMU KATAYAMA BACKLASH」と「Loud Style Design」によるコラボレーションの物語。今回はアイテムの側面からお伝えしてみたいと思う。

端的にタイミングの良し悪しだけを語るなら双方にとって良しと言う事になるだろう。良しとする理由も単純に「COVID-19による影響が薄くなってきた頃合い」程度のものでしかないのだが、何かを新しく始めるタイミングと捉える理由としては充分だ。そもそも出逢いや関係性の近さからして、いつでも気軽にコラボレーションが行われていても良さそうな筈が、今回のプロジェクトの発端が単なる偶然。高蝶が代官山の「BACKLASH」に久しぶりに顔を出したら、同じタイミングで片山氏が店舗に顔を出していて、其処で話が盛り上がり始めて。と、言うのが2022年の夏過ぎ。本格的にアイデアを練り始めたのは2023年がスタートしてからになる。

アイテム自体のアイデアを片山氏が、具体的なデザインと制作を高蝶が行った今回のアイテム。詳しく綴るならば、片山氏が出したアイデアは「どう着けてみて欲しいか、どう使って欲しいか」を提示するアイテムとしてリングとカラビナになり、高蝶が起こしたデザインはそのリクエストに応じるスタンダードの強さ。手に入れる側がタイミングを選ばずに自身のスタンダードに組み込めるアイテム構築。

先ずはリングを詳しく見てみると、クロスが乗るベースは1ドル紙幣右上に描かれたフレームをデザインソースとしている。「ISAMU KATAYAMA BACKLASH」では長くロザリオをスタンダードなアイテムとしており、「Loud Style Design」ではクロスのバランスを根源的な精神に内在するモチーフとして多く用いられてきた。経済を象徴するフレームに対してクロスモチーフを重ね、自己の信仰や信念が経済よりも重要である事が暗喩として描かれている。

使い勝手の良さとワンアイテムで主張してくれるデザイン性を兼ね備えたカラビナ。バイクに乗る、車に乗る。片山氏と高蝶の共通項から利便性とデザイン性を兼ね備える事を目的としたアイテム。両者に共通する嗜好としてデザイン的に軸を置いたのがエッジ感である。峰立たせた日本刀の美しさの様に、細密な装飾よりもフォルムやエッジが美しさを語る造形が際立つ。「Loud Style Design」のO-RINGと組み合わせての使用なども含めて、アイテムの組み合わせがセルフで可能な点も楽しみを増やしてくれそうだ。

「完全に自分の趣味を丸出しにした造形」と高蝶が語るバングルは、片山氏の愛車「CAMARO Z28 1969」のボディラインがデザインソース。今回リリースされたリングを身に着ける際に手首にはどんなアイテムが在って欲しいか?を、考えた時に着想したのが、ネイティブアメリカンでも無くゴシックやトラッドジュエリーでも無いシンプルで力強いバングルに行き着いたとの事。バングルのカフ片側に備えたクロスモチーフが、単なるラインの美しさやシンプルさだけで終わらせないコラボレーションだと感じさせてくれる。

オリジナルデザインのプルトップは、ある意味このコラボレーションならリリースされて当然。ともなりそうなアイテムではあるが、お互いの得意分野を組み合わせる意味では可能性的に最も広がりの大きい部分でもある。スタートとなる今回ではカスタマイズの幅は制限された状態での展開となるが、「Loud Style Design」既存のトップに新規の4デザインを加えての展開となる。レザーアイテムをメインとした「ISAMU KATAYAMA BACKLASH」との組み合わせで、如何に魅力を発揮してくれるか?を存分に楽しめるだろう。

予定調和に人が安心するのは、タイミングが既に把握した通りだからだ。物事が大きく動く為には予定調和のベースに対して偶然とも言えるタイミングで刺激的な何かが加わらなければならない。果たして「ISAMU KATAYAMA BACKLASH」と「Loud Style Design」其々のベースに対してコラボレーションのタイミングは刺激的な何かとなっているのかどうか。結果は既に、カタチとなって示されていると思うのだが、皆さんにとっては如何だろうか?

 

ISAMU KATAYAMA BACKLASH

https://www.backlash.jp

今回紹介しているコラボレーションアイテムは2023年7月のリリースを予定しております。

現在、下記日程にて「ISAM KATAYAMA  BUCKLASH  2023AW」コレクションアイテムの展示会を行っておりますので、お時間のある方はご来場いただけると幸いです。

AUTUMN/WINTER 2023-24 COLLECTION

 

3/17(土),18(日),19(月) EXODUS BACKLASH

北海道札幌市中央区南二条西3-1 三番街ビル

011-222-4283

3/24(土),25(日),26(月) ANONYMOUS BACKLASH

福岡県福岡市南区市崎1丁目2−8 高宮マンション

092-521-8878

3/31(金),4/1(土),2(日) ROYAL FLASH JINGUMAE

東京都渋谷区神宮前6丁目18−8

03-3498-2973

4/1(土),2(日),3(月) B’2nd ROPPONGI

東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ ウェストウォーク4F

03-6434-0314

4/1(土),2(日),3(月) B’2nd KOBE

兵庫県神戸市中央区雲井通7丁目1−1

078-271-5001

4/4(火),5(水) ROYAL FLASH UMEDA

大阪府大阪市北区茶屋町1−6

06-6485-3022

4/7(金),8(土),9(日) ROYAL FLASH NAGOYA

愛知県名古屋市中区栄町3-29-1名古屋パルコ西館5F

052-238-1551

4/7(金),8(土),9(日) B’2nd JINNAN

東京都渋谷区神南1丁目17−4 神南ビル

03-3770-2921

4/7(金),8(土),9(日) B’2nd NAGOYA

愛知県名古屋市中区栄町3-29-1名古屋パルコ東館1F

052-264-8497

 

 

MOTOR CYCLE、HOT ROD、ROCK N’ ROLL、PUNK、HEAVY METAL、LOUDと称されるカルチャーに共通する美学や哲学。そこに在る言葉では表せない衝動、心を突き動かし続ける真実を掴み取る事で生み出されるプロダクト。
造型物としての美しさを追求し、身に着けた人のスタイルとなるアイテムを自分達の手で製作する事を根幹とし、LOUDなSTYLEをDESIGNする事で創り続けるのは、深く刻まれる生き様や思想と重ね合わせ身に纏う真実。一つの真実が、手にした誰かのストーリーになりスタイルとなる。

Loud Style Designの全ては、銀という素材を直接加工する事で創り出す原型に端を発し、想像を創造へと進化させる技術を研鑽し、装像を送像する為のアイデアを練る事で転がり続けながら、不変のバランスに独自のストーリーを刻み、流れ去って行くデザインでは無く、永く在り続けるデザインを生み出す。