旅はL,S,Dを再定義するか?

次々と新しいプロジェクトが発足し新作やワンメイクを散見する事は出来ても、しっかりとしたカタチでのLoud Style Designのコレクション発表は沈黙を続けている。
Loud Style Designの心臓部であるREFUSEのここ数年のアクションには明確なヴィジョンが在り、ブランドよりもスペースやエクスペリエンスに重点を置いて成果を上げているし、その為にANOTHER HEAVENやBACKBONEへの参加とBEAST HATEの解散というアクションでもあった。しかし、クリエイティビティやアイデアの分散という意味ではLoud Style Designのコレクションが纏まらないのは、他の事に手を出し過ぎだからでは無いか?という意見もあるが、はっきりと結論を述べるならば、それはNOだ。

Loud Style Designの心臓部がREFUSEである限り、REFUSEが正常な機能を果たしていなければLoud Style Designの動きが加速する事が出来ないだけの事であり、シルバーアクセサリーブランドとしてでは無くトータルコーディネイトブランドとして膨大なコレクションを有するLoud Style Designにとっては、コレクションが置かれる空間としてのREFUSEが無ければブランドのアクションを緩めるより他に無かったという事だろう。

無かった・・・過去形で書くのには当然ながらの含みが在る事を付け加える愚をお赦し頂きたいが、その意味合いは今月から始まるSPEED SPECTERのツアーで体感して欲しい。「旅によってブランドを再定義する」という試みは、果たしてLoud Style Designに何を齎すのか?

MOTOR CYCLE、HOT ROD、ROCK N’ ROLL、PUNK、HEAVY METAL、LOUDと称されるカルチャーに共通する美学や哲学。そこに在る言葉では表せない衝動、心を突き動かし続ける真実を掴み取る事で生み出されるプロダクト。
造型物としての美しさを追求し、身に着けた人のスタイルとなるアイテムを自分達の手で製作する事を根幹とし、LOUDなSTYLEをDESIGNする事で創り続けるのは、深く刻まれる生き様や思想と重ね合わせ身に纏う真実。一つの真実が、手にした誰かのストーリーになりスタイルとなる。

Loud Style Designの全ては、銀という素材を直接加工する事で創り出す原型に端を発し、想像を創造へと進化させる技術を研鑽し、装像を送像する為のアイデアを練る事で転がり続けながら、不変のバランスに独自のストーリーを刻み、流れ去って行くデザインでは無く、永く在り続けるデザインを生み出す。