アメリカンヴィンテージを体験する -inspiration LA-

「ヴィンテージ」と一言にしてしまっても、実際にヴィンテージと呼ばれる多くの物の中で何を見て何を指し示すのかは難しい話になってしまう。しかし、「アメリカンヴィンテージ」と言葉を変えれば的は絞り易くなるし、建国から200年余りという幼くして大国になってしまったアメリカの、人種が混在し広すぎる国土の中で繰り広げられた淘汰と発展による多様性の中で生まれてきた数々の、それでいて何処かしら共通点と連続性を感じさせる様な文化を感じる事だろう。

タフで野暮ったいワークウェアやカラフルで派手なサインが使い込まれて時間を経過しながら違った魅力を醸し出す。ヴィンテージの語源ともなったとされるワインかの様に、熟成されていく様々な物が語るヒストリーは他では得難い魅力でもあるのだが、ややもするとマニアックでコスチュームプレイに似た趣と言える程に時代がなってしまった事は否めない。

それでも、何時の頃からか根付いていた古き良き物達への憧憬や刻み込まれたヒストリーに感じ入る楽しみは無くなりはしないのだろう。2019年となった今年の開催で10周年を迎えたinspirationの会場には多くのヴィンテージコレクター達のブースが立ち並び、それに呼応する様にアメリカンカルチャーを根幹に持つブランド達も多く参加してのブースが用意されていた。全てではないが、「アメリカンヴィンテージ」と呼ばれる物達の答を此処で体験出来る。

アメリカンヴィンテージという今ではそれもまた一つのカルチャーとなった存在に、どんなイメージを抱くかは人によって違うのは当然だが、何時だったか観た事のある映画のワンシーンや聴いていた音楽の一端や感じた事のある空気の一部の様に、何かのカケラ達が繋がっていく様な感覚を体験出来る。それがアメリカンヴィンテージとカルチャーを味わうinspirationというイベントだ。

inspiration: https://inspirationla.com/

人が動き続けるのに睡眠と食事が必要である様に、毎日の暮らしを行うには住居が必要になる。しかし、それだけで目紛しい世の中をタフに生きていけるだろうか?

新しい何かを見つける為の刺激や、自分らしくある為のスタイル。何か行動を起こす為には心に響く燃料が必要だ。音楽やアート、嗜好品やファッション、誰かとの時間やスポーツ。そして、旅とクリエイティブ。
物を創るという行動、その為に必要とされる刺激を表現する事で、誰かが行動する為の燃料になる様に、クリエイティブの現場をフォーカスし、そこに携わる様々な事象や場所・人達を幅広くお伝えしていきます。