GALLERY MADE COLLECTION #12

多くの人が混同しながら捉えてしまうのは、自分にとって欲しい物と必要な物。分かり易い例えを出すと、肉が食べたいと欲しても栄養素的に身体にとって必要なのは野菜である場合。食事や栄養素に限った話では無く、社会生活や人生に於いて欲しい物と必要な物の混同によって選択と決定に誤りを来す。生きていく中で身体と精神が不可分である事、社会的認知と自己認識の浅さがこうした混同を生じさせるのだろうが、誰にでも常に起こり得るだけに中々に厄介だ。

-The necessary thing-

己を完璧に知り得て制御する事が可能な人間は存在しないので、選択と決定に誤りを来さない思考法としては大まかに自己を五つの軸に分類する事だろう。与えられた物(環境軸)失った物(過失軸)手に入る物(能力軸)必要な物(基本軸)欲しい物(欲求軸)。ここに、奪われた物(他者軸)や積み上げた物(実績軸)を加えてしまうと忌避や驕りが起こり易いので正確な把握が困難になる。人生訓を説きたい訳では無いので詳細は省くが、要するに自分がどの軸に沿って選択や決定をしようとしているのかを理解する事がQOLを高める。これを会社やブランドに当て嵌めるとどうなるか?環境軸は時代性とベースとなる地域、過失軸は失敗例や逃した機会、能力軸は技術やコンテンツ力、基本軸は資本や人員、欲求軸は状況に合わせて様々だろう。

さて、話を本題である「GALLERY MADE COLLECTION」に移そう。REFUSEと言う限定された空間とマンスリーのセールスは環境軸に重きを置いていない様で逆に重要なポイントとして展開されきた。2024年に於けるクリエイターとしての高蝶個人が外へ外へとクリエイティビティを発揮しているのに対して、ブランドやコレクションの動向がREFUSEと言う内向きだった印象だ。これには「GALLERY MADE COLLECTION」の正式な発足が大きい。

当初はSPEED SPECTERのツアー時に制作されたアイテムをベースにし、過失軸で展開されていくかに思えたコレクションは「有り得たかも知れないLoud Style Design」の輪郭を色濃く反映し出した。時間進行と共にリリースしてきたアイテムを刷新し、現在の能力軸に合わせてコレクションを構築していく。身に着ける事は必要だと思う事だとの基本軸を重要視した展開が現在の「GALLERY MADE COLLECTION」には在る。

常に新たなアイテムの制作は進行中であり、リリースまでには選択と決定が繰り返される。コレクションとしての整合性とスタイルの構築をテーマにしたデザインとクオリティこそが「GALLERY MADE COLLECTION」の欲求軸である事が明確になった2024年。更にコアな展開がこの先に続いていくだろう。

 

*「GALLERY MADE COLLECTION」のアイテムは基本的に毎月開催されるGALLERY MADEでの販売のみになります。

 

1999年に高蝶智樹によって設立されたREFUSEは、空間であり組織であり概念である。
GALLERY、FUCKTORY、GARAGEの三拠点からなる創作と表現の空間は、エクスペリエンスを齎す事によって生まれる新たな選択を軸として構成されていて、空間毎にそれぞれ違ったスタイルと時間を楽しむ事が出来ます。
また、GALLERYでは空間と創作を楽しむイベントとして「GALLERY MADE」が毎月行われ、GARAGEでは「TRADING GARAGE」というREFUSEならではのイベントが不定期で行われます。

BRAND LIST
GALLERY REFUSE: Loud Style Design, VANITAS, BLACK CROW
GARAGE REFUSE: ANOTHER HEAVEN, 十三, SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL, TNSK, …and more