RUMBLE REFUSE STYLE -030- 1

言葉の難しさ。特に日本語は他言語からしてみても文章構成や平仮名にカタカナ、漢字と和製英語が入り乱れた難解さがある。この難しさは当の日本人からしてみても、「使う」と「扱う」の2方向で常に付き纏う。特に顕著なのが単語として漢字が並んだ際の読み方の違いになるのでは無いだろうか?簡単な例で言えば「重量」の読みは「じゅうりょう」だが同じ「重」の字をを用いても「重複」の読みは「ちょうふく」になる。これが文字として書かれていれば字面から意味を読み取れたりもするが、口語で伝えられると意味を汲み取り難い単語は方言や昔言葉も含めて少なくない。自分の意思を伝えるなどで単純に言葉を使う際にはまだしも、言葉と対峙した際にどう扱うかに困った経験が誰しもあるのではないだろうか。

言葉を例として取り上げたが、実のところ他の何にしても同じ様な事が言える。道具や機械はは使うだけなら仕組みも解らず乱暴にでも使えてしまえるが、手入れや適所まで理解して扱うには知識や経験が必要だ。誰かを使って用事を頼むのは簡単だけれど、誰かを理解して扱いを決めるのは困難が常だ。自分の身体一つにしても動かして仕事や遊びにと使うのは容易いが、年齢や状態を理解して健康に生きていくには扱いが上手くなければならない。ここまでくれば皆さんお察しの通り、ファッションに携わるアパレルアイテムもシルバーアクセサリーも同じである。

何も考えずに使用するだけならば、元来が使用可能に制作されているだけにアパレルアイテムもシルバーアクセサリーも使用可能だ。特にシルバーアクセサリーは素材やアイテムカテゴリーが少ないだけに物を単体で使用するだけならイージーだろう。だがこれが自分にとっても周囲に対しても、そして物にとっても適切に扱うとなると話は別だ。物を単体で捉えるのではなく他のアイテムとの相性やバランス。サイジングやボリュームに加えてデザインやモチーフの意味合い。知識も経験もセンスも必要になる。シルバーアクセサリーを単純に使っているのと拘って扱っているのを言葉で表すならば「付ける」と「着ける」の違いだ。ファッションアイテムとして自分に「付属」させるのと理解し意識を持って「着用」するのではまるで意味が違う。いくらアクセサリーの語源に従犯者の意味が含まれているにしても、自分にとって大切な何かを付属品として扱う人は少ないだろう。日頃から自分はシルバーアクセサリーを付けているのか?着けているのか?少し考えてみるのも面白いかも知れない。

何気なく身に付けているだけならスタイルは出来上がらない。欠かせずに身に着ける事がスタイルとして仕上がっていく。REFUSE独自の解釈でシルバーアクセサリーを軸にしたスタイリングを行うプロジェクト「RUMBLE」では、他に類を見ない物と人が響き合い物と物が語り合うスタイリングをお届けします。今回は2023年スタートダッシュの如くONE MAKEコレクションとしてANOTHER HEAVENからリリースされたアイテムを中心に、着けこなしの重心を変化させたスタイリングを「RUMBLE-30-2」と併せて2バリエーションお楽しみ下さい。

RUMBLE-030-1

細かな違いの様で考えてみれば大きく違う。言葉に限らず厄介な事が多いですが、ファッションとかスタイリングって細かな違いを楽しむものだったりもしますね。こうしてRUMBLEみたいなプロジェクトをやっていると、ちょっとしたアイテムの違いやサイジングで表れるバランスの変化がスタイリングやコーディネートの面白さだと感じてしまいます。さてさて、ちょっとした違いと言えばレギュラーアイテムとONE MAKEに於る違いも、大胆に変化させた物からワンポイントのアクセントまで様々で。そんな違いをスタイリングの中でどう扱うのが適切なのかを考えたりもしちゃいませんか?

ONE MAKEというアイテムの特性上、デザインやボリュームが派手になりがち。日常的なスタイリングに用いるなら1アイテムか2アイテムに留めるのがセオリーな訳ですが……。今回は2023年スタートダッシュの如くONE MAKEコレクションとしてANOTHER HEAVENからリリースされたアイテムを中心に、着けこなしの重心を変化させたスタイリングを「RUMBLE-31-2」と併せて2バリエーションお楽しみ下さい。

 

CHAPTER:01 ペンダントとジャケットの関係性

スタイリング解説の冒頭からこんなこと書くのはなんなんですが、このスタイリングだったらネックレスは無くても良いです。じゃあ何で着けてんだよ!って怒られそうですが、これはスタイリングに於けるベクトルの違いです。言い換えると、シルバーアクセサリーの重心を何処に置いたスタイリングなのか?になりますんで、ご容赦ください。ネックレスが無ければ重心は両手首、写真の通りネックレスが有れば重心は身体ど真ん中。そして重心をセンターにする場合は、やはりジャケット物。しかもフロントボタンのタイプだとボリュームのあるペンダントとは相性が良いですね。特に金属ボタンならペンダントが悪目立ちせずデザイン性を損なわずのバランスになります。

先述した様にONE MAKEのアイテムでスタイリング構築をしていくとなるとアイテムボリュームが大きくデザインは派手になります。そうなるとアパレルアイテムも負けない様なアイテムを。って、していき過ぎると「北斗の拳」のキャラクターみたいになっていきませんか?当然、スタイルとしてはそのベクトルの格好良さも在りますが、今回はラフさを活かしたスタイルの中に取り入れるONE MAKE。着用しているSCHAEFER’S GARMENT HOTELのコーデュロイジャケットは、カラーリングの意味でもラフな中での馴染感が抜群。フーディーとスウェットパンツのフルブラックに対してラフさを損なわない着こなしが可能なのも、上質なコーデュロイ生地をアメリカンスタイルで仕立たこのジャケットの良さでしょう。

 

CHAPTER:02 単純なラフさやリラックスモードで終わらせない足元

ベースにはスウェット生地同士とは言ってもブランド違いで生地色が微妙に変化しているフーディーとパンツを選んで、トータルでのカラーリングにも単純なリラックスモードにならない一癖を持たせておきたい。ペンダントとの関係性でフーディーはプルオーバーのタイプがペンダントを際立たせるには適しています。ネックチェーンは長目のタイプにする事で更にラフな雰囲気になりますし、先程も書いた様にバリエーションとしてペンダントを無しにしてバランスを変化させたければインナー着けにすれば良いですしね。

フーディーとスウェットパンツのリラックスモードなコーディネートは足元にスニーカーを持ってきたくなりますね。ただ、ここでヴィンテージのレースアップブーツを選ぶ事で上半身の重さと合わせてトータルバランスが引き締まります。腰回りにシルバーアクセサリー類を着けないスタイルでは、必然的に上半身へのアイテム数が多くなりがち。その分を足元でフォローアップする事でシルバーアクセサリーとの相性が増してきますね。

 

CHAPTER:03 リングとバングルの位置関係がコーディネートを左右する

シルバーアクセサリーのボリュームゾーンとしては右手首周りに集中させると腰回りにシルバーアクセサリーのアイテムが無い分だけ、手を下げている際の見え方が丁度良くなってきます。特に右手はバングルとブレスレットのレイヤードにする際には、バングルがヘヴィでブレスレットをライトするとアクションの中で映えるんじゃないでしょうか。

片手首にボリュームを持たせて逆の手は小指にリング一点で上手く左右のバランスを構築する。このコーディネートはRUMBLEの定番ですね。シルバーアクセサリーを軸にしたスタイリングのテクニックとしても一度は取り入れてみて頂きたいところなんですが、ここで重要なのは右手のリング位置とボリュームに対して左手小指のリングボリュームをどうするか?

右手は薬指にかなり特徴的なボリュームのリング一点となってますので、左手小指にはナロータイプのリングを選ぶよりドームフォルムに近いリングがお勧め。この相性って、手を組んだり手と手が近いアクションの際に効果を発揮するので、リング同士のボリュームやデザインに加えて、着ける位置での相性を考慮してみて下さい。

 

CHAPTER:04 ポケットに忍ばせて楽しむアクセサリー

現在では煙草、それも紙巻き煙草を吸う人も減っているのでZIPPOのライターはスタイリングとしてはオマケだと思って頂いて構いません。ですが、よくアクセサリー等を「御守り代わり」として身に着ける人がいる様に、シルバーアクセサリー好きな方にとっては煙草を吸わなくともポケットに忍ばせておくアイテムとしては良いんじゃないでしょうか?


物と人との間にある隔りは手に入れてから時間が経過すると共に無くなっていくんだと思います。単純に売っている物から買った物になって自分の物として欠かせない物になっていく。ファッションやスタイリングを楽しむ為に色々なアイテムを試してみるのは重要ですが、楽しむと言っても自分に付随させているだけでは、いつまで経っても自分のスタイルとして着地しないんじゃないかとも思ってしまいます。特にONE MAKEの様に特徴的な物は、自分に馴染んでくるスタイリングを一緒に見つけ出していけると、身に着ける喜びも更に増してきますので、物と人が響き合う様に楽しんで下さい。

 

[STYLING ITEM]

フーディー:ANOTHER HEAVEN ¥18,000-コーデュロイジャケット:SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL ¥55,000- スウェットパンツ:SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL¥44,000- カスタムブーツ:CAMURO 参考商品

チェーンネックレス:¥70,000- ペンダント:¥60,000- 左手小指リング:¥35,000-  右手薬指リング:¥50,000- 右手ブレスレット:¥48,000- 右手バングル:¥80,000- ジッポーライター:¥65,000-

※アクセサリーは全てANOTHER HEAVEN ONE MAKE

※表示価格は税抜き価格となります

 

ご紹介をさせて頂いた作品はGARAGE REFUSEにて展示販売をしております。

作品を手に取り、ご試着が可能となりますので、ご興味があるお客様はぜひともご来店ください。

 

GARAGE REFUSE

東京都江東区森下1-11-7 TEL: 0362402972

 

 

1999年に高蝶智樹によって設立されたREFUSEは、空間であり組織であり概念である。
GALLERY、FUCKTORY、GARAGEの三拠点からなる創作と表現の空間は、エクスペリエンスを齎す事によって生まれる新たな選択を軸として構成されていて、空間毎にそれぞれ違ったスタイルと時間を楽しむ事が出来ます。
また、GALLERYでは空間と創作を楽しむイベントとして「GALLERY MADE」が毎月行われ、GARAGEでは「TRADING GARAGE」というREFUSEならではのイベントが不定期で行われます。

BRAND LIST
GALLERY REFUSE: Loud Style Design, VANITAS, BLACK CROW
GARAGE REFUSE: ANOTHER HEAVEN, 十三, SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL, TNSK, …and more