WELL-BEING ACT:013-03 VANITAS

禁止されたものや規制された物は高く売れる。日本ではカリギュラ効果とか言われたりもしますけど、歴史的に見ても何かが禁止されたり規制された際には商売的な好機でもあったりしますよね。もう手に入らないから類似品や代替品、若しくは禁制品そのものを非合法であっても手に入れたくなって需要が高まる。この「もう手に入らないから」は、商売的に限定アイテム等の常套句(企画として最初からその様に仕向ける)としている所も多いです。

ファッション(アパレル)とシルバーアクセサリーが近い業界の様で大きく違う点は、コレクションをシーズン毎の限定的なリリースを行うアパレルと継続的なレギュラーアイテムとしてコレクションをリリースするシルバーアクセサリー。そうなった背景には素材や流通、物質的な価値等に理由を求める事が出来ますが生産性も大きな要因でしょう。その辺の話を続けてしまうと、とても長い話になってしまいますので禁止と規制の本筋だけを進めるとさせて頂きましょう。

アパレルがコレクションをシーズン毎で切り替えていく(当然ですがそうでないブランドやメーカーもあります)のも、シルバーアクセサリーがレギュラーアイテムとして継続的なコレクションを用意するのもブランドやメーカー側の勝手な禁止や規制なんですよね。ある種そうした動きがブランディングとして作用している面もありますけど、果たして購入して身に着けて楽しむ側にとって何が起こるかと言うと「見極める能力」が低下させられてしまう事です。

限定アイテムや期間限定ノベルティー等は、逆を返せばレギュラーにする事やノベルティーを勝手に禁止や規制しているだけでもあるんですけど(ブランドやメーカーの努力でもありますから悪い事では全く無いんですけど)これで「スノッブ効果」と呼ばれる希少性を訴えかけ購買意欲を唆る現象を起こします。そうすると「見極める能力」つまりは判断力が鈍ってしまうんですね。先述した通り、それもブランドやメーカーの努力でもありSHOPによっては売り方だったりもしますから否定すべき事では全く無いのですが、「見極める能力」を失ってしまうのは人と物との関係が良い状態であるとはあまり思えません。

自分に似合う物、自分のスタイルに寄り添ってくれる物。自分が行く場所に合う物、自分が関係する人や社会に適切な物。人と物との関係性にもコンディションが存在し、ウェルネスな時間を過ごす為には「見極める能力」が必要。身に着ける楽しさは人と物、物と物の関係性や相性にあるとして探求しているプロジェクト「WELL-BEING」なんですが、今回もまた前回の「WELL-BEING」から引き続き「VENITAS」のニューコレクションにフォーカスしてアイテムの可能性を探ると共に、着けこなしの楽しさを紹介させて頂きます。

ACT:013-03 VANITAS NEW COLLECTION

禁止されると見たくなったり欲しくなるのが「カリギュラ効果」。限定的にすると希少性を持たせられるのが「スノッブ効果」。価格を高く設定すると価値がある様に思わせてしまうのが「ヴィブレン効果」。流行っているものや皆んなが賛同している物が欲しくなるのが「バンドワゴン効果」。ちゃんと経済学者が唱えているとは言っても、何でもかんでも「効果」って付けたら成立しそうで恐いですね。でも、自分の思考で「見極める能力」が鈍っていると思った時には知っておくと仕掛けに左右されてないか?を確認できたりするので便利ではないでしょうか。

あんまりビジネストリック的な話を書いていると同業他社の方々にまた怒られそうですが、「WELL-BEING」としては着けこなしや人と物とのコンディションを探求しているので見極めて頂く事は重要なんです。そんな訳で今回もVANITASのニューコレクションをSCHAEFFER’S GARMENT HOTELのアイテムで纏めたコーディネートに合わせた着けこなしの良し悪し、自分にとって取り入れたてみたくなるか否かを見極めてみて下さい。

CASE:1

 

CASE:2

 

CASE:3

 

CASE:4

印象的なモチーフを用いながら独特の“崩し”具合を発揮しているコレクションは、少ない点数を身に着けているだけでもVANITASの特性を深く感じさせてくれます。ストリートスタイルなアメカジにも適合していくアイテムの振り幅が、着けこなす楽しみを拡張させてくれる事と思います。最後に、各CASEを今一度見て頂いて締めるとしましょう。

CASE:01

 

CASE:02

 

CASE:03

 

CASE:04

前回の「WELL-BEING」に引き続きアイテムと着けこなしをストレートに見極めていただく為、解説は無しでお送りいたしました。本来であればCASE:04の様に、アイテムの重ね着けやベースとなるアパレルアイテムを変化させながら実験的に見て頂きたいのですが、何せリリースされたコレクション数が多いので先ずはアイテムの魅力と着けこなしの楽しさだけでもお伝え出来ていれば幸いです。来年にはレギュラーコレクションとして確定したVANITASの魅力をこの「WELL-BEING」でも更に紹介していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

[STYLING ITEM]

CASE:1

ペンダント:VH-211¥32,000- 右手人差指リング:VR-038 ¥38,000-  右手ブレスレット:VB-013 ¥35,000- 左手親指リング:VR-040 ¥35,000-

CASE:2

ペンダント:VH-008¥12,000- 左手人差指リング:VR-037¥28,000- 左手ブレスレット:VB-014 ¥55,000-

CASE:3

ペンダント:VH-212¥58,000- 右手中指リング:VR-041 ¥30,000- 右手バングル:VBG-014-SV ¥38,000-

CASE:4

ペンダント左:VH-211¥32,000- ペンダント右:VH-008¥12,000- 左手中指リング:VR-038¥38,000- 左手ブレスレット上:VB-015¥60,000- 左手ブレスレット下:VB-013¥35,000-

(全てVANITAS)

ビーニーキャップ:¥6,600- ロングスリーブTシャツ:¥18,000- スエットパンツ:¥44,000-

(全てSCHAEFFER’S GARMENT HOTEL )

※表示価格は全て税抜き価格となります

※紹介させて頂いたアイテムはHEAT ONLINE STOREでの取り扱いを2023年からと予定しております。ご足労おかけいたしますが、それまではエキシビジョンツアー開催先、もしくはGALLERY REFUSEへお問い合わせいただきます様、よろしくお願い致します。

 

TOUR SCHEDULE
2022.12.22-31
INTEGRATION OF FRAGMENTS
2023.1.25~29
GALLERY REFUSE 東京都江東区森下1-13-11 TEL 03-5600-1972

 

1999年に高蝶智樹によって設立されたREFUSEは、空間であり組織であり概念である。
GALLERY、FUCKTORY、GARAGEの三拠点からなる創作と表現の空間は、エクスペリエンスを齎す事によって生まれる新たな選択を軸として構成されていて、空間毎にそれぞれ違ったスタイルと時間を楽しむ事が出来ます。
また、GALLERYでは空間と創作を楽しむイベントとして「GALLERY MADE」が毎月行われ、GARAGEでは「TRADING GARAGE」というREFUSEならではのイベントが不定期で行われます。

BRAND LIST
GALLERY REFUSE: Loud Style Design, VANITAS, BLACK CROW
GARAGE REFUSE: ANOTHER HEAVEN, 十三, SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL, TNSK, …and more