WELL-BEING ACT:008 Loud Style Design

変化させたい欲求って誰でも持っているものですよね?改革とか現状打破とか個人レベルでも自己実現を求めて人は色々としたくなるんだとか。それでも変化させたり何かを実現させるにはコスト(時間・労力・資金)が必要になってくるので、手が付けられないまま時間が経ってしまうのもまた人の常と言う事なんでしょう。

意識の持ち方で様々な変化が起こると言う話はよく耳にするかと思います。けれども、実際には意識が変えてくれるのは物事の受け取り方や印象でしかなくて、其れ等に対して行動が伴ってこそ始めて変化が表れるんだそうです。実現させたいとか変化させたいとは思っていても、行動が伴わないと何の結果も得られずに終わってしまうらしいので、意識を向けたら素早く何かしら行動をしないと意識だけが固定化されて実が伴わない事になってしまうんだとか。難しいもんですね。

ファッションやシルバーアクセサリーと意識や行動を絡めて考える際に、アメリカの心理学者アブラハム・マズローの唱えた自己実現理論に於ける「欲求5段階説」は個人の意識や行動・価値観を語る上でも役立つかと思うんです。引用すると長くなるんで簡略的に書きますと、第一に生理的欲求がありその上に安全の欲求で、次に社会的所属の欲求でその上に承認や尊重の欲求で、一番上に自己実現の欲求。って、感じのピラミッド型のレイヤーで自己実現への欲求は形成されていて、要するに個人の意識や行動は何処の段階の為に行われているか?の話です。

生理的や安全の欲求はファッション、特にシルバーアクセサリーとは関係無い欲求になってきますが、次の社会的所属ぐらいから関係してくるんじゃないでしょうかね。実際にはシルバーアクセサリーはトップの自己実現の欲求にダイレクトに行きそうですけど、馴染みのブランドやSHOPがあったりすると人間関係もあってか社会的所属とか、SNSみたいなのの影響もあって承認とか尊重の欲求も関係してきちゃうもんですね。

要するに付き合いで購入したり、繋がりの中で承認・尊重される為に購入していくってヤツです。しかし、折角なら自己満足で終わらない楽しさや、他人の評価を気にするんじゃなくて場面に上手く合った良いコンディションで身に着けたいじゃないですか。日常の中で、自分がどう意識するか?よりも他人からどう意識されるか?の比重が大きくなると自己実現は遠退きますが、他人を全く意識しなくなると単なる独りよがりで終わりますので結局はバランスが最も重要で、そのバランスの為に他人からの意識も知り場の空気も理解し、自分とアイテムとのコンディションを知る事が必要。と、書いていくと何だか難しそうですが実際の行動は些細なものです。

ちょっとした着けこなしの変化、少し構成を変えたコーディネート、身に着ける事がシルバーアクセサリーの本懐として、身に着けて行動していく中での人と物との満足なコンディションを探究しているプロジェクト「WELL-BEING」では、基本となる着けこなしをブランドやアイテムカテゴリー・ボディパーツ毎に紹介しながら、身に着けて過ごす時間の楽しみに必要なコーディネートやスタイリングの提案をしていきます。

Act:008 Loud Style Design  HAT,CAP & Pendant

ファッションとかシルバーアクセサリーの着けこなし、スタイリングにルールがあるか?と問われたら無いって答えるしか、、、、、。と、なるんですけどマナーはあるんだと思います。第一に物との関係性や向き合い方、第二に他人に与える印象ってところでしょうか。他にも諸々ありますが、いくらファッションやシルバーアクセサリーが自己満足と言われても第一と第二のマナーは守っておきたいものですね。

マナーの話を詳しく書いていくと全く本題に入れないので、さっさと「WELL-BEING」な関係性を紐解いて行きましょう。今回は“比べてみるとよく判るハットとペンダントサイズのバランス”と、なっておりますが説明がとっても難しい。この「WELL-BEING」は基本的にダメなコーディネートを出して説明するのでは無く、色々なコーディネートを提案して行くプロジェクトなので、否定形では無く肯定する勧め方となりますので今回は説明をしつつも写真主体で違いを判断して頂くのが良いかと思います。

写真で違いをとは言っても、先に説明しておかなきゃならないのが基本的にハットやキャップのブリムサイズとペンダントのサイズがコンディションを良くする点です。単純な話なんですが人間は視覚的に前に来る物に意識を奪われますし、大きく動く物体に視線は誘導されますよね。シルバーアクセサリーで言うとデザイン如何に関わらずペンダントは大きければ大きい程、目立ちますし印象は強くなる傾向にあることは御存知の通り。

さあ、ここでハットとペンダントのサイジングによるコンディションに大きく関わってくるのがネックチェーンの存在なんですが、そろそろ実際にハットとペンダントの関係性を着けこなした写真による比較で説明していきましょう。ハットの形状毎にコンディションの良いペンダント、そしてネックチェーンの長さを判り易くする為に今回はスタンダードなシャツを合わせてのコーディネートとなります。

 

HUNTING CAP

ハンチングはその名の通り狩猟(主に鳥撃ち)に使用されていたのが源流のキャップに属する形状ですし、被り方の前後によって印象も異なりますが今回はブリムが前に来る被り方での着けこなし。どうしてなのかハンチングって少し気難しさとか知的な印象を受けちゃいませんか?そんな印象(自分が勝手にそう受けてるだけかもしれませんが、、、、)に対するペンダントの合わせ方。

ペンダントはスモールサイズでネックチェーンの長さは45cmと、控え目で主張を抑えたい場面では違和感無く収まりが良いのがこの組み合わせ。この距離感とサイジングがお互いに過干渉しないバランスなんじゃないでしょうか。シャツのフロントを大きく開けていてもキッチリとしたスタンダードで丁寧に整った物を選んでいる印象。

同じハンチングキャップを選んでも少しルーズにスタンダードからの外しを出したいなら、ペンダントを無しにしてデザインチェーンを合わせるコーディネートがあります。ネックチェーンの長さは60cmで綺麗にカテナリー曲線を描くチェーンにワンポイントのモチーフ。ハンチングが少し固めな印象なのに対してペンダントを無くす事でオープンな印象が強くなります。

SOFT HAT

アイテムに対する印象はどうしてもヒストリーやカルチャーに引っ張られてしまうものですが、ソフトハットは特にそうでしょう。数々の映画や舞台・カルチャーのなかで登場しているだけに、シルバーアクセサリーを合わせ易くもありますが少し主張は強くしておきたいところ。もしもシャツでは無くてライダースジャケトに合わせるならペンダント無しで太目のネックチェーンを45cmなんてのもいいですけど、今回はペンダントとのバランスを重視していきましょう。

ペンダントのデザイン性やモチーフをどうするか?については完全に個人の趣味や趣向で問題無いと思います。ただし、サイジングやボリュームがハットとバランスが取れているならばでしょう。ネックチェーンを45cmと60cmの2パターンにして、ミドルサイズのペンダントを同じデザインでの比較をご覧下さい。

45cmの方が少し固い印象なのに大して60cmの方はリラックスした印象になってきます。どちらも納まりは良いですが季節によって楽しみ方を変化させるのがお勧め。例えば秋から冬にかけては45cmを選んで少しカッチリした着けこなし、春先からは60cmを選んで開放的なスタイルの楽しみ方。物との関係性や向き合い方って季節によっても変化させて楽しめますからね。

 

WORK CAP

意外と難しくなるのって臨機応変に着けこなせちゃうアイテムだったりするんです。ワークキャップがその良い例で、カジュアルダウンも容易だしカッチリしたワークスタイルにもモードにも持って行けちゃうんで選択肢が多いんですよ。キャップの形状からくる印象の変化を述べるならば、前方向にブリムが長いワークキャップの場合はスモールサイズのペンダントだと印象は薄くなります。ワークキャップの場合はカルチャー的にスタイルを準じさせるなら、渋みの効いたスモールサイズのコインペンダントなんかを重ね着けしても合います。けれど、ミドルからラージサイズのペンダントを45cmと60cmで合わせながら比較してみるとワークキャップの臨機応変さとバランスの良さが堪能出来るかと思うんですが、如何でしょう?

ネックチェーンの長さはシャツと合わせた際に以前の「WELL-BEING」でお送りした“フロントボタンを幾つ留めるのか?”問題が出てきますけど、このサイジングのペンダントの場合は、引き締まった雰囲気を持たせたいなら45cm。ペンダントのサイジングがミドルよりもスモールになってくると着けてる主張は弱くなりスッキリし過ぎてしまいます。ワークキャップの持つタフな印象と合わせたいならミドルからラージサイズのペンダントが良いかと。

余裕の有る感じでワークキャップと合わせたいなら60cm。言い換えると、このサイズとボリュームのペンダントで主張を強くしたいならネックチェーンを45cmにしてペンダントを見え易く。シャツのフロントから覗かせるぐらいの主張にしたいなら60cmで着けこなすと良いんじゃないでしょうか。

WIDE BRIM HAT

ワイドブリムのハット。これが中々に曲者でして、これさえ被っとけば何となくオシャレになったと勘違いさせてくれちゃう印象の強さ。いけません。別にオシャレさん気取りたく無くても物の魅力を引き立たせるコーディネートを考えて実践する楽しみがある訳ですから、ワイドブリムのハット被るだけでオシャレ気取りになってる勘違い野郎にならないシルバーアクセサリーの合わせ方を考えていきましょう。

ペンダントをラージサイズ、特にデザイン的にデコラティブな物を選ぶならネックチェーンは45cm。ハットとペンダントで印象の強いアイテム同士を組み合わせる際に、印象が濃くなり過ぎ無い様にアイテム同士の距離を取りたくなるものですが、ワイドブリムの場合は特に顔が隠れ易いのもあってラージサイズのペンダントとハットの距離が近くても全体の印象は纏まり上手く出ます。デザインにも依りますが逆にネックチェーンが60cmでペンダントサイズがラージだと間延びしてダラし無い印象にもなりかねません。

しかしラージサイズのペンダントだと強い印象オンリーになってしまう。そんな場合はペンダントを無しにして60cmのネックチェーンを合わせるのがお勧めです。やはりワンポイントでモチーフやフックパーツにデザイン性が高い物を選ぶのがハットとのバランスを良くしますが、ネックチェーン自体のサイジング(太さ)も適度に必要になってきますので色々と試してみてはいかがでしょうか?

 

さて、最後は恒例となってまいりました全てのバージョンを一気見しての比較に参りましょう。説明無して写真だけで見比べてみる方が自分の好みが上手く見付け易かったりしますしね。

HUNTING CAP &  Small Pendant UH-019 (45cm neck chain)

HUNTING CAP &  60cm Design neck chain UCN-002

SOFT HAT & Mid Pendant UP-005 (45cm neck chain)

SOFT HAT & Mid Pendant UP-005 (60cm neck chain)

WORK CAP & Large Pendant UN-024 (45cm neck chain)

WORK CAP & Large Pendant UN-024 (60cm neck chain)

WIDE BRIM HAT & Large Pendant LGN-113(45cm neck chain)

WIDE BRIM HAT & 60cm Design Chain UCN-002

 

如何だったでしょうか?ハットとペンダントとのコンディションの良い関係性。ご覧頂いた通りにサイジングやデザインも重要ですが、アイテム同士の距離が全体の印象を変化させバランスを齎してくれます。何か変化させて自己実現に向かいたいと思っても、コストが気がかりで行動に移せないなんて事も少なく無いかと思うんですよ。

ちょっとしたサイジングや新しい組み合わせ方を試してみる些細な行動でも印象は変化しますし、それは既にお手持ちのアイテムでも可能なんじゃないでしょうか?その試行錯誤が物との関係性や向き合い方ですし、与える印象によって他人との距離や関係性も変化して良くなる様に、アイテム同士の距離によって印象や関係性が良くなる「WELL-BEING」な楽しみ方をして下さい。

 

[STYLING ITEM]

HUNTING CAP:UC-103¥55,000- SOFT HAT:UC-101¥48,000- WORK CAP:UC-106¥50,000- WIDE BRIM HAT:ONE MAKE¥80,000-  右手バングル:UBG-003¥80,000- 右手薬指リング:UR-032¥18,000- 左手人差指リング:UR-010 ¥42,000-

ペンダント:UH-019 ¥6,000- ネックチェーン:UCN-002 ¥25,000- ペンダント:UP-005 ¥28,000- ネックレス:UN-024 ¥68,000- ネックレス:LGN-113¥150,000-

(全てLoud Style Design)

*ネックチェーン・ペンダント・ネックレスは着用順の表記となり、表記の金額は全て税別価格となります。

ガスステーションツイルシャツ:SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL¥40,000-  Tシャツ:ANOTHER HEAVEN¥7,800-

 

ご紹介をさせて頂いた作品はGALLERY REFUSEにて展示販売をしております。

作品を手に取り、ご試着が可能となりますので、ご興味があるお客様はぜひともご来店ください。

GALLERY REFUSE 東京都江東区森下1-13-11 TEL:03-5600-1972

またONLINE STOREでもご購入が可能となりますので、是非ともご閲覧ください

宜しくお願い申し上げます。

ONLINE STORE

 

 

1999年に高蝶智樹によって設立されたREFUSEは、空間であり組織であり概念である。
GALLERY、FUCKTORY、GARAGEの三拠点からなる創作と表現の空間は、エクスペリエンスを齎す事によって生まれる新たな選択を軸として構成されていて、空間毎にそれぞれ違ったスタイルと時間を楽しむ事が出来ます。
また、GALLERYでは空間と創作を楽しむイベントとして「GALLERY MADE」が毎月行われ、GARAGEでは「TRADING GARAGE」というREFUSEならではのイベントが不定期で行われます。

BRAND LIST
GALLERY REFUSE: Loud Style Design, VANITAS, BLACK CROW
GARAGE REFUSE: ANOTHER HEAVEN, 十三, SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL, TNSK, …and more