FAKTORY MADE “CALIFORNIA”

「たまにKOMY画伯ってアホみたいな事するよね」まったくもって失礼な話だが、これは9月にLAから高蝶が戻ってきた際に言っていた言葉だ。その言葉の真意はさておき、「FAKTORY」でKOMYが新たに始めたプロジェクトは、アホみたいと言うよりはカリフォルニアならではの陽気でカラッとした面白さが出ている。

ヴィンテージのボディを使用してシンプルに“CALIFORNIA”を刷っているアイテムは、ある人にとっては“古き良き”なカリフォルニアだし、ある人にとっては“理解し難い”カリフォルニアのスタイルをTシャツ1枚で感じさせてくれるトリムのカラーリングでタイトなシルエットのTシャツ。その時代のカルチャーやスタイルを知らない日本人からしたら体操着の様にも見える1枚は、スタイルに取り入れるというよりも、そのスタイルになり切る事で着こなせる。

カーリーヘアのショートボブに髭を蓄えてコーデュロイのフレアパンツにスタンスミス。ヘアバンドで髪を上げてティアドロップにカットオフしたデニムのホットパンツでロングボード。そんなスタイルが背景の街並みや陽射しと共に容易に思い浮かんでしまうのが、このTシャツの面白さ。しかし、やっぱり。日本人には難しいスタイルだろうなとは思ってしまう。そういった意味では、高蝶の「アホみたいな事するよね」発言も納得だが、このFAKTORYのプロジェクトは今のところ日本国内ではリリースされないとの事で、響く所にだけ響かせるカリフォルニアなのだろう。

 

人が動き続けるのに睡眠と食事が必要である様に、毎日の暮らしを行うには住居が必要になる。しかし、それだけで目紛しい世の中をタフに生きていけるだろうか?

新しい何かを見つける為の刺激や、自分らしくある為のスタイル。何か行動を起こす為には心に響く燃料が必要だ。音楽やアート、嗜好品やファッション、誰かとの時間やスポーツ。そして、旅とクリエイティブ。
物を創るという行動、その為に必要とされる刺激を表現する事で、誰かが行動する為の燃料になる様に、クリエイティブの現場をフォーカスし、そこに携わる様々な事象や場所・人達を幅広くお伝えしていきます。