NEWEDGE 01 -CLIP&CHAIN-

結局のところはスタイルの問題なのだ。と、言わざるを得ない。こうして矢継ぎ早にリリースされるANOTHER HEAVENのシルバーアクセサリーを見ているとそう思ってしまう。特にそれが単純にリングやペンダントの部類ではなくウォレットチェーンの様なアイテムになると強く思わされる。

流動的なファッションのスタイルとは一線を画したところで展開されるANOTHER HEAVENの、と言うよりは高蝶によるREFUSEのスタイルを組み込んだANOTHER HEAVENのスタイルは、ベースにKOMYというアーティストのスタイルが存在しているにしても、ブランド展開に於けるシルバーアクセサリーのパートは、高蝶とのスタイルの共通項に強く傾く事になる。

勿論、高蝶が参加する以前からANOTHER HEAVENではシルバーアクセサリーやウォレットチェーンというアイテムの展開は存在したし、KOMY自身のスタイルにもウォレットチェーンの存在は当然の様にフィットしていた。

だが、それにしても高蝶が参加してからのANOTHER HEAVENはシルバーアクセサリーの展開は早いし、ウォレットチェーンやキークリップを毎シーズンリリースするのが当然かの様なのだが、ここが結局はスタイルの問題なのだと思わされるポイントだ。

シルバーアクセサリーブランドとして展開しているのでは無く、トータルコーディネートであり独自のアートを築き上げる事がブランド展開に直結しているKOMYと、REFUSEという独自の世界を構築する高蝶の組み合わせでANOTHER HEAVENを動かしていくとなれば当然ながらスタイルの提案が重要なファクターになってくるのだから、世間的なウケや流行がどうあれ、自分達のスタイルに欠かせないアイテムとしてのウォレットチェーンやキークリップ等のアイテムが多くなるのは必然的だ。

スタイルについての観点から今回リリースされるウォレットチェーンとキークリップについて触れるとするならば、ANOTHER HEAVENにとって正にベーシックトラックの様なデザインであり奇を衒った部分はまるで無く、ヴィンテージにも寄り過ぎずアメカジに留まらずロックな要素も併せ持つ、しかしストレートである。この、欲張りな振り幅なのに不思議とストレートなポイントにハマるデザインとスタイルがANOTHER HEAVENの魅力だろうし、その魅力は独自のスタイルを持っているからなのだろう。

多才なグラフィックで数多くのアートピースを生み出し、スケートデッキやアパレル、タトゥーにもその才能を如何無く発揮しているLA在住のアーティスト・KOMY。
スカルやクロスボーンをメインモチーフとしながら、LAのカルチャーをKOMY独自のスタイルでブラッシュアップさせたデザインのANOTHER HEAVENは、LAのスタジオFAKTORYを軸に活動し、アーティストとしてのKOMYの拘りがデザインだけでなく、製作過程にもストーリーとして込められたブランド。
また、ヴィンテージテイストな仕上げを施したジュエリーも、一点一点手作業によって仕上げる事でタッチを調整し、ヴィンテージテイストの中でも色濃く浮かび上がるANOTHER HEAVENの世界観を表現している。