ON THE TABLE 02

物が乱雑に並んだテーブル上、埃と塵の積み重なりに感じる時間の経過すらもやがては消えていく。やがて過ぎ去って消えていく時間の空虚さを何処かに感じながら日々を費やす。「空虚」の意味をブランド名に冠したVANITASによる、「机上の空論」ではなく「机上の空虚」。

乾きを満たす為のグラスもヒビ割れ、明かりを灯していた蝋燭も今はもう煙りすら漂わない。テーブルに刻まれた時間の記憶を読み取る誰かさえもいなくなった部屋で、金属の肌が曇りながら陽の光を映し出す。テーブルの上で止まったままの物達も止まってはくれない時間によって、孰れは空虚へと変わっていく。

ラテン語で空虚を示す言葉であるVANITASは、生命や存在の儚さ空しさを独自のテクスチャーと様々な加工技術によって表現する事をテーマに、崩れ往く過程や錆びて朽ちる様、其の「今」という瞬間を切り取り「現在」に具現化させる。
ヨーロッパアンティーク調の様式美や、アメリカンヴィンテージの質感を取り入れながら、廃墟美にも通ずるデザインとフィニッシュは、大胆さと繊細さを兼ね備えながらも様々なシーンにフィットし、共に時間を経る毎に「今」を刻んでいきます。