DO IT

何かが出来上がっていく様を目にすると。物創りを行う者にとっての楽しみは「過程のコントロール」にあるのかもしれないと思わされたりする。工程には準備と順序があり、作業によって特定のリズムが派生する心地良さは、創り手による過程のコントロールが巧ければ巧い程に感じる事が出来る。その心地良さは0から1へとする、つまりマテリアルからのクリエイションであっても1から1.5へとするカスタマイズであっても感じるものだ。

Los Angelesの街並みの何処を見て代表的なLos Angelesだとするか?は人それぞれになってしまうが、HOLLYWOODがその一つであることに異論を唱える人は皆無に近いだろう。映画と音楽産業に溢れたこの地区も、他と変わらずCOVID-19によるヒステリックな影響を受け街並みが荒んだ色を増やした事は否め無い。そんな中にあっても「SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL」はスタイルを変えずに存続し(深夜強盗によってアンティークのドアが破壊された事は残念だが)堅牢なデニムとアメリカンヴィンテージを貫いているのは見事だと思う。

他者との交流や外出が困難だった状況に於いて、ファッション業界が受けた打撃は当然ながら日本以外でも大きい。単純に販売するという困難さだけで無く、生産する事も難しくなった状況下にあっては「DO IT YOURSELF」がブランドやSHOPを存続させる大きな鍵となっていた事は疑いようも無い。「SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL」のオーナーでありデザイナーのROBERT SCHAEFFERもまた、この3年近い混沌の中で自ら過程のコントロールへと没入していった様だ。

ヴィンテージマニアでありバイカーとして自ら構築する事の楽しさが身に付いていたからだろうか。ROBERTにとって自らがデザインしたアイテムに対するカスタマイズは、着手してみれば必然だったらしい。アパレルアイテムへのカスタマイズも現在では様々な手法が存在しているが、ROBERTの其れはアメリカンなダイナミズムとセンスが見ていて心地良い。

困難な状況下にあって、行動する者と行動しない者。COVID-19のヒステリックな状況から3年近い歳月を経て、その違いが何を生むのかが明確になって来る。少なくとも「DO IT YOURSELF」の精神を忘れずに行動し続けた者には、手にする何かが残されるのだろう。

 

SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL
7517 SUNSET BLVD
HOLLYWOOD, CA 90046

*SCHAEFFER’S GARMENT HOTELのアイテムはGARAGE REFUSEでの取り扱いとなります。

GARAGE REFUSE

東京都江東区森下 1ー11−7

http://www.store-heat.com/?mode=f3

 

 

デニムを主体として、「シンプルにしてベスト」を体現するコレクションを展開するSCHAEFFER’S GARMENT HOTELは、HOLLYWOODのSunset st.に構えたSHOPにアトリエを併設し、オーナーであるロバートの拘りが詰め込まれたプロダクトを生み出す。
合成染料を一切使用していないデニム生地を日本から輸入するなど素材の厳選はもちろんの事、ジッパーやリベット等の細部に対する拘りからもプロダクトへの情熱が伝わってくる。

※SCHAEFFER’S GARMENT HOTELのアイテムはHEAT ONLINE STOREでは取り扱いが御座いません。GARAGE REFUSEのみでの取り扱いとなります。