NEW WHIMS

アメリカンカジュアルを頭に思い浮かべて他の誰かと比べてみると、自分の中の偏りが見えてきたりする。世間一般の認識として存在するアメリカンカジュアルは、デニムとTシャツにスウィンングトップを羽織りブーツを合わせヴィンテージなアクセサリーをワンポイント身に着ければ完成する、所謂ジェームズ・ディーンなスタイルが根強い。(現在のアメカジ好きがジェームズ・ディーンを知っているかどうかはさておきだが)

一口にアメリカンカジュアルと言ってみても広大なアメリカの中で何処の時代を重視してスタイルを構築するかは、意識して着る側の問題だけでなくブランドを運営する側にとっても大きなテーマになる。ユースフルな時期に自分が影響を強く受けた時代や文化がその後のスタイルを決定付けるのは当然だが、年齢を重ねても同じスタイルを追求し続けられるか?は大きな課題だ。

Los Angelesという街でスタジオ“FAKTORY”を構えて活動しているKOMYのアートを軸にして展開される「ANOTHER HEAVEN」が、アメリカンカジュアルの中でもコアなカルチャーである“西海岸スタイル”から外れる訳も無く、今回の展示会で見せるスタイルとグラフィックは、その中でも特にスケーターやギャングのカルチャーが生んだテイストが盛り込まれている。

西海岸のコアなスタイルに寄せたとは言っても展示会でバラエティー豊富なアイテムを目にすると、ANOTHER HEAVENが拘る“ガレージスタイル”の良さが如実に表れている。その良さの核になっている部分とはズバリ「思い付き」だ。

何をどうやったら面白いか?何と何を組み合わせたらカッコいいか?何をすればカタチになるか?そんな初期衝動にも近い感覚やアイデアの熱が冷める前に自分達でカタチにしていく。簡単な様で継続していく難しさは、年齢を重ねても同じスタイルを追求し続ける事と同じで信念を保ってなければならない。

インプットとアウトプットを繰り返す中で疲弊していってしまうアーティストやクリエイターが多い中で、信念を保ったままで長い期間活動を続ける事は容易ではない。変わらない西海岸スタイルを表現しながら新しいアイデアにも果敢に向き合う信念が在りながら、「思い付きもカタチに出来なくなったら終わりだよ」と言って笑うKOMYの柔軟さとファニーな部分が、現在のANOTHER HEAVENのカタチとなっている。

 

SPEED SPECTER The LIBERATOR
CASE: ANOTHER HEAVEN
2018.10.4(Thu)~10.8(Mon)

13:00 START

東京都渋谷区神宮前4-32-4 2F

ライブクリエイションにつきましては10月6日(土曜日)7日(日曜日)を予定しております

御来場時は外階段を利用し2階迄お越しください

 

2018.10.13(Sat)~10.14(Mon)

11:00-18:00

FAKTORY –BREWERY WALK-

642 Moulton Ave.E-18 Los Angeles,CA90031

http://breweryartwalk.com

多才なグラフィックで数多くのアートピースを生み出し、スケートデッキやアパレル、タトゥーにもその才能を如何無く発揮しているLA在住のアーティスト・KOMY。
スカルやクロスボーンをメインモチーフとしながら、LAのカルチャーをKOMY独自のスタイルでブラッシュアップさせたデザインのANOTHER HEAVENは、LAのスタジオFAKTORYを軸に活動し、アーティストとしてのKOMYの拘りがデザインだけでなく、製作過程にもストーリーとして込められたブランド。
また、ヴィンテージテイストな仕上げを施したジュエリーも、一点一点手作業によって仕上げる事でタッチを調整し、ヴィンテージテイストの中でも色濃く浮かび上がるANOTHER HEAVENの世界観を表現している。