RUMBLE REFUSE STYLE -030- 2

物事を見極めるには価値基準を設定していなければならない。所謂、価値観と言う概念が見極め方を左右する事になるのだが….。ダイヤモンドを例に挙げてみよう。恐らくは現代を生きる誰もがダイヤモンドは高価な物で、価値が高いと人生の何処かの時点で学ぶ事になる。しかし、ダイヤモンドが高価である基準は何なのか?希少性?市場?需要?その事を問われた際に正確な答を出せる人は、高価だと知っている人の内で20%にも満たないのではないかと思う。ダイヤモンドは何故、高価ですか?その基準は何ですか?

面白い事に基準を知っている人の方が少なくとも、社会一般的に価値が有るとされていれば価値は決定する。市場や相場、需要と供給は其の価値決定の後に変動するだけだ。そして、個人の価値観は生きていく中で様々な影響を受けながら形成されていくのだが、如何に独自の価値観を持っていても社会一般との乖離が進み過ぎれば認められ無い。自分の価値観を基準に物事を見極めて声高に叫んでみても、社会一般が持つ価値観と距離が駆け離れていれば単なる独りよがりになる。

前置きが長くなり過ぎるので簡易的に結論を述べると、物事の見極めに必要な基本の価値観は個人的な価値基準と社会一般の価値基準の両方となる。もう一つ付け加えるならば、その基準は何によって設定されているのか?を知る事が重要だ。社会で生きていくのに、実に当然の様で持ち合わせていない。若しくは持ち合わせていても感情の起伏によって無視してしまいがちな基本的な価値観。ファッションやシルバーアクセサリーの世界に照らし合わせてみても感じるところが多いのではないだろうか?

個人的な楽しみとして個人の価値観で物事を見極めるのは自由だし、その権利も憲法で保障されているのが日本と言う国だ。それだけにファッションやシルバーアクセサリーに対してどんな価値観を持っても良いのだが、果してブランドやSHOPに煽られた感情の起伏によって独りよがりになった価値観は、物事を見極めるのに適切と言えるのかと疑問が残る。価値を見出す事。価値の基準を定める事。価値の適切さを知る事。ファッションやシルバーアクセサリーを楽しみ続ける為にも、必要だと言わざるを得無い。

何処へ行き何をして、誰とどんな時を過ごすか。その時その場所に適したスタイルを選べる楽しさはファッションの醍醐味。REFUSE独自のセレクトでありながら、シルバーアクセサリーを軸とした様々なスタイリングを探求するプロジェクト「RUMBLE」。人にとって適した物は何なのか?物にとって適した場所は何処なのか?身に着ける事の楽しみ方と価値観をお届けします。今回は2023年スタートダッシュの如くONE MAKEコレクションとしてANOTHER HEAVENからリリースされたアイテムを中心に、着けこなしの重心を変化させたスタイリングを「RUMBLE-31-1」と併せて2バリエーションお楽しみ下さい。

RUMBLE-030-2

適材適所って言葉があると思うんですけど、この言葉って自分自身に対して考えてみると面白いですよね。単純に自分が身に着けるアパレルアイテムやシルバーアクセサリーにも適材適所がある訳で。スタイリングやコーディネートって基本が適材適所みたいなものじゃないですか。それで自分が選んだスタイルによって適材も適所も変化するって事なんですよね。スタイリングに関してだったら其れともう一つ、TPOに合わせた適切適量が重要です。

適材適所・適切適量が出来ればスタイリングやコーディネートのバランスは完成しちゃうんですけど、少しハズシの要素を加味したい時は、特に適量を崩すのが面白いですよね。色の適量、デザイン性の適量、そして適量と言えばアイテムのボリューム。今回はONE MAKEを中心にしたスタイリングと言う事で、こちらのバリエーションでは適材適所適切でありながら適量を崩したガッチリの着けこなしを見て頂きましょう。

さて、今回はANOTHER HEAVENのONE MAKEを中心に組み立てた2バリエーションやってみよう(なにせリリースされたONE MAKEの数が多いもんで)と、言う事で同じくラフな雰囲気であってもワークスタイルがベース。季節的には春先の装いの中に、こちらのバリエーションではガッツリとシルバーアクセサリーアイテムを着けこなしてのスタイリング。

 

CHAPTER:01 スタンダードなアイテムは抑えつつもサイジングとハズシのアイテムでベースを

ワーク系のシャツを着こなすパターンは何度か紹介して参りましたが、タウンユースでラフにとなると、サイジングが重要です。ここでもネックレスやペンダントとの絡みがポイントになってくるんですが、レイヤードでの着けこなしとなるとシャツはオーバーサイズがお勧め。フロントをフルオープンでジャケット的に羽織ったら、インナーのTシャツはプリントが少なく無地に近いタイプがペンダントと下手なぶつかり合いにならずにベターです。代わりと言う訳では無いですが、ボトムには少しワイドなペインターパンツを。カラーリングがフルブラックでありながらヴィンテージ感のある濃淡で全体を纏めてみると、上半身のシンプルな装いに対してペインターパンツはワークスタイルのアクセントが活きてきます。

ここでキャップをワークキャップに、足元をブーツにすると、ガチガチのワークスタイルに転じてラフさは薄れます。スタンダードど真ん中の着こなしも当たり前ですけど格好良い。だけれども軸をシルバーアクセサリーのONE MAKEにすると、アパレルアイテムまでガチガチにスタンダードで固めない、適量を崩すにしても減量方向へのハズシを選んでみたいところ。なので、キャップはCREATIVE×MOTIONのストリート感を活かしたベースボールキャップに、足元はANOTHER HEAVENのVANSカスタムスニーカー。春先のタウンユースとしてタフさとラフさのバランスを取るのに、スタンダードアイテムから一段ライトにしてみるのも面白いかと。

 

CHAPTER:02 ONE MAKEらしさを発揮するアイテムに重心を委ねる

シルバーアクセサリーパートのスタイリングポイントはウォレットチェーンですね。シャツの着こなしに対して、こうしたロングでボリューミーなウォレットチェーンは重心を担うに充分な存在感。特にシャツのフロントを全開にしてジャケットを纏う雰囲気で着こなすとヘヴィでロングなウォレットチェーンだからこそのガッチリとしたタフさが映えますし、リングやネックレス類の数量に対して腰周りから支えるバランサーとしてアイテムの適切さが際立ちます。ONE MAKEらしくフロントに配されたクリップのヘヴィさも、足元でアクセントを光らせるANOTHER HEAVENカスタムVANSスリッポンとも相性の良さを発揮してくれますね。

 

CHAPTER:03 スタイルによって変化するレイヤードの最適解

腰回りをウォレットチェーンに任せたら、上半身もガッチリ身に着けていきましょう。その為にアパレルアイテムでタフさとラフさのバランスを取っている訳ですから。ガッチリとは言ってもペンダントをレイヤードで身に着ける際、上下のペンダントサイズをどうするか?上を大きく下を小くか、上を小く下を大きくなのか、上下を同じサイズでいくか?スタイルとネックチェーンの長さ、デザインによっても合わせ方は変化します。このスタイリングでは上が小く下が大きく、デザインは上が正方に近く下が縦長とスタンダードな合わせ方。どちらもANOTHER HEAVENの特徴がエッジ感に出ている共通点がありますので、スタンダードな合わせ方が相性を良くしますね。

 

CHAPTER:04 アクションの中で際立つポイントこそバランスが必要

シルバーアクセサリーアイテムのガッチリ感はリングに表れ易い。それだけに、手元のコーディネートだけで無くスタイリングをトータルで考えると緩急が必要。その意味でも手首周りはバングル一点でシンプルな着けこなしにしておいてリングにボリュームのあるアイテムを選ぶのはどうでしょう。とは言っても、バングルはバングルでリングと響き合うボリュームやデザイン性は必要になってくるので、ONE MAKE同士の組み合わせで相性の良さが映えるバランスを試してみて下さい。

ポケットに手を突っ込んだままでも無い限り、服に1番隠れ難いシルバーアクセサリーがリング。それだけに、リングにボリュームを持たせると、アクションの中でも注目を集めやすいのでガッチリ感を出すにはリング選びと着ける位置に気を遣いたいところ。今回は敢えて最初のスタイリングとの対比として右手の小指にシグネットタイプのリングを。左手には人差し指にANOTHER HEAVENのレギュラーアイテムの中でも最大ボリュームに近いリング。薬指にONE MAKEのボリューミーなリングで合わせてみました。リング位置のバランスとして、これまたスタンダードにしてベストな位置関係ではないでしょうか。

 


デザインバランスや着け方に大きく特徴があるアイテムなら別ですが、ONE MAKEを上手く活かすスタイリングとは?を考えると、アパレルアイテムでトータルのベースを構築して、シルバーアクセサリーはスタンダードな着けこなし。これがONE MAKEを悪目立ちさせず自分のスタイルとして馴染み良くする適切な着けこなしになるんじゃないでしょうか?デザインやボリュームが派手なONE MAKEって、バランスを間違えてコーディネートすると、身に着けてるんではなくて何かがくっ付いてるみたいに残念な事になったりしますから。

自分のスタイルを持つ事は価値を見出し基準を定める事と同じ。様々なスタイルを知る事は価値の適切さを知るに等しい。世の中に幾つも存在する様々なスタイルから、自分にとって適切なのは何なのか?自分の生きる社会で適切なのは何故なのか?ファッションやシルバーアクセサリーに対して難しく考える必要は無いのかも知れませんが、色々なアイテムやスタイリングを楽しむ中で少しそんな事を感じてみて頂ければと思います。

 

[STYLING ITEM]

キャップ:CREATIVE×MOTION¥3,600- Tシャツ:ANOTHER HEAVEN¥3,800- ガスステーションツイルシャツ:SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL¥35,800- ペインターパンツ:ANOTHER HEAVEN ¥16,000- スリッポン スニーカー:ANOTHER HEAVEN CUSTOM SAMPLE

ペンダント上:ONE MAKE¥40,000- ペンダント下:ONE MAKE¥48,000- 左手人差指リング:AHR-031¥60,000-  左手薬指リング:ONE MAKE¥45,000-  左手バングル:ONE MAKE¥90,000- 右手小指リング:AHR-035¥25,000-  ウォレットチェーン:ONE MAKE¥400,000- ウォレット:AHW-003 ¥38,000-

※アクセサリーは全てANOTHER HEAVEN

※表示価格は税抜き価格となります

 

ご紹介をさせて頂いた作品はGARAGE REFUSEにて展示販売をしております。

作品を手に取り、ご試着が可能となりますので、ご興味があるお客様はぜひともご来店ください。

 

GARAGE REFUSE

東京都江東区森下1-11-7 TEL: 0362402972

 

1999年に高蝶智樹によって設立されたREFUSEは、空間であり組織であり概念である。
GALLERY、FUCKTORY、GARAGEの三拠点からなる創作と表現の空間は、エクスペリエンスを齎す事によって生まれる新たな選択を軸として構成されていて、空間毎にそれぞれ違ったスタイルと時間を楽しむ事が出来ます。
また、GALLERYでは空間と創作を楽しむイベントとして「GALLERY MADE」が毎月行われ、GARAGEでは「TRADING GARAGE」というREFUSEならではのイベントが不定期で行われます。

BRAND LIST
GALLERY REFUSE: Loud Style Design, VANITAS, BLACK CROW
GARAGE REFUSE: ANOTHER HEAVEN, 十三, SCHAEFFER’S GARMENT HOTEL, TNSK, …and more